【WWE】SMACKDOWN(6月21日・日本時間22日/シカゴ)
実力派女子レスラーが必殺技を連発した直後に背後から勝利を横取りする姑息すぎるムーブで大一番への切符を手にした“お騒がせ”女子レスラー。セコい勝ち方にもかかわらず、意外にも海外のファンは全面支持。愛されキャラが垣間見えるひと幕が話題を呼んでいる。
WWEで、ミチン、ビアンカ・ベレア、チェルシー・グリーンのトリプルスレットマッチが開催。ここ半年”やられ役”に徹して来たチェルシーが、まさかの漁夫の利で勝利をかっさらいファンに衝撃を与えた。
7月に開催される「マネー・イン・ザ・バンク」への出場をかけた予選。大本命のビアンカと、このところAJスタイルズ率いる”The O.C.”の女性メンバーとして再び存在感をみせているミチンと強豪ぞろい。一方、ここ10か月シングル勝ちなしで、大口を叩いて最後は“やられ役”がすっかり定着してしまったチェルシーにとって、極めて分が悪い試合に思われたが、実に姑息かつ頭脳的な作戦で勝利をかっさらっていった。
実力・パワーともに勝るビアンカが躍動感ある攻撃で試合をリードするが、背後を狙ったり攻撃の邪魔をするなど、この日のチェルシーはいつもとは違う切れ味。最近の散々たる戦績をしるファンからは「チェルシーがんばれ!」「チェルシーかっさらえ!」と応援の声も多い。
三つ巴の試合は、そのチェルシーが姿をくらましている間にビアンカとミチンによる好勝負が繰り広げられた。ミチンが持ち前のインサイドワークを駆使して、丸め込みであと一歩まで追い込むなど躍動。タイミングを見計らって再び参戦したチェルシーに、AJスタイル直伝の「スタイルズクラッシュ」を披露し攻めの姿勢を続けた。
試合後半に、再びビアンカが怪力でミチンをぶっこ抜き一回転する「投げっぱなしジャーマン」の荒技を放つとフィニッシャーの「KOD」と必勝パターンに持ち込む。これで勝負あったかという場面で突如背後からチェルシーが現れ、ビアンカを排除。すでに死に体のミチンを抑え込み、小狡く勝利を強奪してみせた。
勝ったチェルシーは完全に盗んだ勝利にも関わらず「やったわ!」と自己陶酔するようなポーズで満面の笑顔。去年から実に10か月近くシングルプレイヤーとしては勝ちがなかったこともあり、海外のSNSでも「(スランプ脱出の)トリガーが引かれた!彼女の大ファンです」や、長らく引き立て役ばかりが続いていたころから「報われることに値する」「待ち望んでいた再プッシュのときがやっときた」意外にも熱烈歓迎ムードだ。
なかには「チェルシーがマネー・イン・ザ・バンクで優勝する姿が目に浮かんだ」「OKチェルシーが優勝候補だ」とやや気の早い予想も多い。辛辣なコメントや姑息な悪女的なポジションの彼女だが、コミカルな“愛されキャラ”も相まってファンからの絶大な支持を得ている。まるでギャグのような勝ち方にも関わらず、その存在感を改めて実感させる値千金の一勝だった。
(C)2024 WWE, Inc. All Rights Reserved.
(ABEMA/WWE『SMACKDOWN』)