「〈物語〉シリーズ」のヒロインの1人にして、作中随一のド変態として名を馳せる神原駿河(かんばる するが)。この記事では、初登場となる「化物語」の「するがモンキー」で、いきなり「私はレズなのだ」とヒロインにあるまじき名言を吐いて主人公・阿良々木暦(あららぎ こよみ)と数多くの視聴者をドン引きさせた問題児の魅力を、詳しく紹介していきましょう。
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目次
- アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
- アニメ「〈物語〉シリーズ」の神原駿河とは?
- 神原駿河の亡き母・遠江とは?
- アニメ「〈物語〉シリーズ」阿良々木暦と神原駿河の関係は?
- まとめ
アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
「戯言シリーズ」などのライトノベルや、漫画「めだかボックス」の原作者として名高い人気小説家・西尾維新(にしお いしん)氏が、15年以上書き続けている代表作「〈物語〉シリーズ」。主人公のお人好しな男子高校生・暦と、彼の周囲にいる少女たちが巻き込まれる「怪異」――神や妖怪などにまつわる事件を描いた青春怪異小説で、2024年7月3日に発売される短々編集「短物語」で30冊目となる大人気シリーズです。
ストーリーはファーストシーズン、セカンドシーズン、ファイナルシーズン、オフシーズン、モンスターシーズン、ファミリーシーズンの6部構成で、そのうちファースト、セカンド、ファイナルの各シーズンはすでにアニメ化されています。また、ストーリー自体はファイナルシーズンで完結しており、2024年7月6日から新たに映像化されているオフシーズンはヒロインたちの後日談を、モンスターシーズンは暦の大学入学後を描いた物語となります。
アニメ「〈物語〉シリーズ」の神原駿河とは?
神原は暦より1学年下の後輩で、弱小バスケ部を全国大会まで導いたスター選手。女子バスケ界で「神速天使」と呼ばれるほどの有名選手でしたが、高校2年生の春に利き手である左手の肘から指先まで包帯を巻き付けるほどの怪我を負った、という名目で惜しまれつつも引退しています。実際は「するがモンキー」悪魔の手に願い事をして、左腕が猿のような獣の腕に変わったのが理由で、包帯と引退はそれを隠すためでした。
性格は明るく爽やかで、暦の恋人である戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)とは中学の頃からヴァルハラコンビと呼ばれた仲。超プラス思考の持ち主で、人当りがよく面倒見もいいため後輩からも慕われていますが、本性は暦がドン引きするほどの変態で、BL好きな腐女子、ガチレズ、ドM、露出狂と、特殊性癖を煮詰めたような趣味をしています。
そもそも、「するがモンキー」で悪魔の手にかけた願い事も、熱愛している戦場ヶ原と昔のような関係に戻りたいというものでした。しかしその願いは、悪魔の手に宿る怪異によって戦場ヶ原の恋人である暦の排除に置き換わったため、暦は怪異に襲われて死にかける羽目になります。しかし、その願いが暦と戦場ヶ原の活躍で叶わずに終わった後は、自分のために命を賭けた暦に負い目を感じながらも懐くことになり、戦場ヶ原とも無事和解を果たしました。
ちなみに、私生活では極めてズボラで、自宅では部屋着も着ずに下着姿か全裸で過ごしています。自室も畳が見えないほど散らかっており、アニメでは本の山という形で表現されていましたが、原作小説では脱いだ下着や使用済みの生理用品も転がっていた模様。しかも、神原が片付けできない性格のため、暦が定期的に掃除に来ているそうです。
神原駿河の基本情報【プロフィール】
■学年:公立清風中学校卒業→私立直江津高校2年生
■年齢:16~17歳
■誕生日:不明
■身長:不明(原作小説に165cmの暦より背が低いとの表記あり)
■体重:不明
■家族構成:父方の祖父母(同居中)・両親(小学生の頃に交通事故死)
神原駿河の基本情報【声優】
神原役の声優は沢城みゆき(さわしろ みゆき)さん。小学校の学芸会で魔女の役をやったことから演技に関心を持ち、さらに同級生と一緒にアニメ「るろうに剣心(1996年版)」を見て声優に興味を持った後、中学2年生の時に「デ・ジ・キャラット」の新人声優オーディションを受けて審査員特別賞に輝き、演技経験のないままプチ・キャラット役で声優デビューした方です。
そんな沢城さんの代表作として知られるのが、「ローゼンメイデン」の真紅役や、「ルパン三世」の峰不二子役(3代目)など。近年では「鬼滅の刃 遊郭編」の堕姫役でも高評価を得ていました。また、ニュース番組の「報道ステーション」や「サタデーステーション」などでナレーションを担当していることでも知られています。
また、声優アワードの常連でもあり、2009年の第3回で助演女優賞、2010年の第4回で主演女優賞、2011年の第5回で海外ファン賞、2015年の第9回で助演女優賞を獲得するなど受賞歴は豊富。2017年には、テレビ朝日系の番組「人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP」で第4位に選ばれています。
神原駿河の亡き母・遠江とは?
ド変態ではあっても一見普通の女子高生で、怪異とは何の関係もなさそうな神原が、なぜ悪魔の手などという物騒なアイテムを持っていたのか。その答えは、亡き母である神原遠江(かんばる とおえ)に渡されたから、というものになります。では、この遠江という女性はどういった人物だったのでしょうか?
実は遠江は、旧姓を臥煙(がえん)といって、怪異の専門家・臥煙伊豆湖(がえん いずこ)の実の姉に当たります。また、同じく怪異の専門家である貝木泥舟(かいき でいしゅう)の家庭教師をしていたことがあり、貝木の初恋の人でもあり、貝木が持つ悪魔の頭の元持ち主でもあったようです。2人の怪異専門家との関係以外にも、臥煙家は怪異を生む資質を代々受け継いできた家だという設定もあるので、遠江が怪異に深く関わってきた人物であることは間違いないでしょう。
ちなみにこの遠江は、死んでいるとは思えないほどちょくちょくアニメに登場しています。「花物語」の「するがデビル」ではやけにリアルな形で神原の夢に繰り返し現れたり、「続・終物語」の「こよみリバース」では鏡の世界に捕らわれた暦と一緒に入浴しながら元の世界に帰るヒントを暗示したりしていますので、気になる方はチェックしてみましょう。
アニメ「〈物語〉シリーズ」阿良々木暦と神原駿河の関係は?
「するがモンキー」後の暦と神原の関係は非常に良好。神原は怪異事件に巻き込まれる暦を手伝うことが多く、「化物語」の「なでこスネイク」で暦とともに怪異と対決したのをはじめ、「花物語」の「するがデビル」や「暦物語」の「こよみウォーター」、「終物語」の「しのぶメイル」などでメインキャラクターを務めています。特に「しのぶメイル」では忍野忍(おしの しのぶ)を説き伏せる大活躍を見せ、「忍が1対1で負けたのを初めて見た」と暦を驚かせています。
また、「偽物語」の「かれんビー」以降、神原は髪を伸ばしていたのですが、「するがデビル」のラストで暦に切ってもらい髪型をショートカットに戻すなど、暦への信頼がうかがえるエピソードもありました。そのほかにも、暦とひたぎが高校を卒業する際には花束を渡すなど、暦を慕う良き後輩といったポジションに収まっています。
ただし言動は良き後輩とは言い難く、「化物語」の「つばさキャット」では「神原駿河。職業は阿良々木先輩のエロ奴隷だ」との世迷言で暦をドン引きさせていました。そのほかにも、暦の前ですぐに脱ぎたがったり、暦にペット扱いしてもらおうとしたり、暦の下着を脱がせようとするなど、「〈物語〉シリーズ」随一の変態キャラとしても活躍しています。その一方で、結局は口ばかりで大したことはしないので、暦に「ファッション変態」呼ばわりされたことでショックを受けており、暦の高校卒業後は言動が次第に落ち着いていったようです。
まとめ
以上、アニメ「〈物語〉シリーズ」のヒロインの1人・神原駿河に関する基本的な情報をまとめました。変態と言っても結局は、突飛な言動で暦に甘えていただけなのかもしれない彼女ですが、暦が卒業して疎遠になったからといって怪異への関りが断たれたわけではありません。配信中の新シリーズ「オフ&モンスターシーズン」では、また新たな事件に巻き込まれて活躍を見せてくれそうですのでどうぞお楽しみに!
(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト