【UEFA EURO 2024】オランダ代表 2-3 オーストリア代表(日本時間6月26日/オリンピアシュタディオン・ベルリン)
壮絶な撃ち合いに幕を下ろしたのは、オーストリア代表の主将マルセル・ザビッツァーが放った強烈な一撃だった。現代最高DFであるオランダ代表のフィルジル・ファン・ダイクを欺く一発は、チームを首位通過に導く殊勲のゴールとなり、ファンたちも「やりやがった!」「えぐいゴールきたこれ」と大興奮だ。
UEFA EURO 2024 グループDは、オーストリア代表、オランダ代表、フランス代表の3チームに首位通過の可能性が残されていた。なかでも直接対決となったこのカードは序盤から激しくスコアが動く展開となると、2-2の同点で試合終盤を迎えた。
すると80分に再び試合が大きく動く。自陣から敵陣にボールを運んだザビッツァーは、味方とのコンビネーションから左ポケットに侵入。オランダ代表はDFミッキー・ファン・デ・フェンがスライディングで下のコースを消し、GKバルト・フェルブルッヘンがニアで面を作ったことで、シュートコースはないように思われた。しかしザビッツァーは左足を振り抜き、GKの右肩とゴールポストの間、ここしかない“神コース”にシュートを突き刺したのだ。
さらに、このゴールにはもう1つの駆け引きもあった。ボックス内に侵入したザビッツァーは、中央のFWミヒャエル・グレゴリッチュの位置を確認。この視線を見逃さなかったファン・ダイクが、グレゴリッチュを警戒してパスコースを遮るように位置取りを変えた。このザビッツァーの視線がフェイクとなり、世界最高のDFを蚊帳の外へと追いやることに成功していたのだ。
様々な駆け引きの中で生まれた殊勲のゴールに、ABEMAの視聴者も大盛り上がり。コメント欄では「うますぎるって!」「劇的ゴールきた!」「やりやがった!」「えぐいゴールきたこれ」「コースなかったのに作り出したな」「ザビッツァーのシュートうますぎるやろ」などの書き込みが目立った。
結局はこのゴールが決勝点となり、オーストリア代表は国際Aマッチで30年ぶりとなるオランダ代表撃破に成功。オーストリア代表史上初となるEUROで10試合に出場し、殊勲のゴールを挙げたザビッツァーはPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に選出されている。
ザビッツァーはUEFAインタビューで、「僕はここ数日はとても調子が良かったんだ。自分のゴールで勝てて、これ以上のことはない。誰もがピッチで自分の役割をしっかり果たしてくれた。悪くない結果だね」と満足感を示している。
この結果を受けてグループDはオーストリア代表が1位、フランス代表が2位で決勝トーナメントに進出。3位に後退したオランダ代表だが、ワイルドカード争いで6チーム中・上位4チームに入ることが決定し、こちらもラウンド16行きを決めている。
(ABEMA/UEFA EURO 2024)