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【映像】残酷すぎる! 「日本における」差別のデータ
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 「ハーフという人種として見られるため『何人(なにじん)ですか?』に対してどう回答したら良いか…その質問が一番怖い、嫌い」「『ハーフなのになんで英語しゃべれないの?』と言われた」(複数ルーツの人々のアンケート調査委員会の報告書から)

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 日本で生まれ育った日本人でありながら、見た目が外国人だという理由で何気なくかけられる言葉の数々。

 今年の3月から4月にかけて、複数の国や民族にルーツを持つ人、いわゆる「ハーフ」や「ミックス」と呼ばれる人たちを対象に初の全国調査が実施された。

 その結果、68%がいじめや差別に遭い、98%が「マイクロアグレッション」を経験したと回答した。

 マイクロアグレッション(Microaggression)は直訳すると「小さい攻撃」。

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 社会学者の下地ローレンス吉孝さんは「あるマイノリティの人々に対して発せられる日常の中のちょっとした行動や言葉、その背景に偏見がある」と説明する。

 下地さん自身も外国にルーツを持つ。母親がいわゆるハーフで、下地さんはクオーターとして育った。小さい頃から「日本語上手ですね」とか「日本に来て何年ですか?」といったマイクロアグレッションを受けてきた。

 「ハーフやミックスの人が『日本語上手ですね』と言われるのは、外見や名前から日本人ではないと見なされ、日本語も話せないだろうという思いから出てしまう褒め言葉だ」

 他にも、アフリカ系とのハーフの人に「足速そうだね」など、外見による先入観だけでかけた言葉が相手を傷つける場合がある。

 一方で、見た目がほとんど変わらない中国や韓国など東アジア系の国をルーツに持つ人の場合もまた違う形のマイクロアグレッションがある。

 下地さんは「外見だけで日本人と見なされることで『中国や韓国の人がいるという前提』が排除され、すごくダメージを受けてしまう。自分のルーツをカミングアウトすることに困難を抱える東アジア系の人も多い」と指摘する。

 現在、日本に暮らす海外にルーツを持つ人の全体数を把握する統計データはない。多様化が進む中、何が社会に求められるのか?

 下地さんは「偏見や思い込みを“個人の認識の問題”ではなく誰もが持っているものと理解し、制度的な排除・抑圧・差別があることをしっかり見つめ、意図の有無にかかわらず、その問題が発生しているところに対応していくこと。また、“日本人”といっても多様な民族的背景の人が社会に生きているため、社会に生きている人々の現実をもう少し反映させた形で社会が動いていくことが大切だ」と語った。

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 日本において複数の民族・人種にルーツがある人々についてのアンケート調査におけて、メンタル不調の割合は5.1倍、自傷行為は1.9倍、自殺未遂は2.1倍、さらに不登校は10人中3人が経験有りという結果になっている。

 海外ルーツに対する差別について、株式会社ジーンクエスト 取締役ファウンダーの高橋祥子氏は「悪意のある差別だけではなく、全く悪意なく言ってしまっていることもある」として自身が子どもと向き合う際に意識していることを語った。

 「私の住んでいるエリアも外国人の方も多いが、例えば『人の絵を描きましょう』という際には、様々な髪の色・肌の色の人の絵を描き、『いろんな人がいて素敵だね。それが当たり前だよね』と子どもに語りかけるようなコミュニケーションを心がけている」

 さらに高橋氏は白人至上主義者がDNA検査を受けたところ、意外な結果となったと説明した。

 「アメリカにクー・クラックス・クランという白人至上主義の団体があり、彼ら彼女らが自身の『白人性』を証明するために遺伝子検査を受けたが、その結果、3分の2以上が白人以外の由来の遺伝子を持っていたということがわかったのだ。つまり、遺伝学的に人種というものは明確にできず、全てがグラデーション。人種というものを定義することがいかにナンセンスかということが逆に判明されたのだ」

 とはいえ、人は人種や民族に限らず、学歴や外見などあらゆるもので差別しがちだ。差別を減らしていくことは可能なのか?

 高橋氏は「昔はLGBTQに対して否定的であったものの、今は好意的に接している人も実際にいる。これは様々な人がいるという知識を取り込み、自分の感覚をアップデートできたからだ。だから、様々な偏見も、いかに自分が偏見を持ってるか認識し、アップデートすることで乗り越えられる」と希望を語った。
(『ABEMAヒルズ』より)

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