【WWE】MITB(7月6日・日本時間7日/トロント)
劣勢のなか、1度ならず2度までも…意図的な誤爆で危険を回避。その狡猾なやり口でレフェリーは完全失神の受難。露骨な試合妨害にファンからは「確信犯」「露骨に狙った」と非難の声が相次いだ。
【画像】レフェリーを“完全失神”に追い込んだ酷すぎる誤爆(複数カット)
WWEのプレミアム・ライブ・イベント「マネー・イン・ザ・バンク」のメインイベントでコーディ・ローデス&ランディ・オートン&ケビン・オーエンズの正規軍とソロ・シコア&タマ・トンガ&ジェイコブ・ファトゥによる6人タッグ戦は衝撃の結末を迎えた。シコアが自らリーダー“トライバル・チーフ”を襲名し、自ら招集したメンバーによって固められた新生”ブラッドライン”が王者コーディを葬り、勝利をかっさらった。
試合は中盤に流れを決定づけるアクシデントが勃発。コーディが次々と”ブラッドライン”メンバーを粉砕。リーダーのシコアとリング中央で一騎打ちとなったが、そこで試合を裁いていたレフェリーに最初の受難が訪れる。コーディにシコアがエルボーを仕掛けようと腕を振り上げるが、紙一重で回避される。しかし、勢いそのままに背後のレフェリーがこれを被弾。レフェリーは気絶してしまう。
この誤爆により、かつての全日本プロレスの名レフェリーであるジョー樋口を彷彿させる”失神芸”が発動され、リング上はレフェリー不在状態に…。その後コーディがフィニッシャー「クローズ・ローズ」を完璧に決め、続いてオートンも伝家の宝刀「RKO」を炸裂させるも、誰もカウントする人がいない前代未聞の事態。このなんともやるせない状況にファンからは「露骨にレフェリーを狙ったな」「確信犯」など劣勢の流れを断ち切るための、シコアの巧妙な作戦に非難の声が上がった。
失神状態からリング下でなんとか意識を取り戻そうとリカバリーしつつあったレフェリーだが、この日はさらなる災難が待ち構えていた。場外で立ち上がろうと動き始めたそのときに、猛突進してきたファトゥとリング下の鉄柱、さらにステップスの間に挟まれ、今度は前倒れのまま完全失神。一度だけでなく、2度もレスラーからのクリティカルな攻撃を被弾したレフェリーにファンからは「レフェリー死んじゃう」「受難」「可哀想すぎる」と悲痛な声が相次いだ。
完全に無法地帯となったリングでは、両軍の技の応酬が行われるもレフェリーは不在。何度もチャンスメイクをした正規軍だが、全てフォールは見過ごされた末に、コーディがシコアの「サモアンスパイク」を被弾。無理やり叩き起こされたレフェリーがカウントスリーを数え、統一王者のフォール負けというバッドエンドで決着。“新生ブラッドライン”が勝利を収めた。