【UEFA EURO 2024】スペイン代表 2-1 フランス代表(日本時間7月10日/ミュンヘン・フットボール・アレーナ)
まさに歴史的なゴールとなった。スペイン代表のFWラミン・ヤマルが巧みなフェイクから叩き込んだ衝撃ゴラッソは、「サッカーの王様」のレコードをも上回ったという。ただ、データサイトによる比較のやり方がやや贔屓がすぎて、プチ炎上する事態となっている。
スペイン代表はUEFA EURO 2024準決勝でフランス代表を2-1で撃破。話題沸騰なのが、21分の同点ゴールだ。敵陣でこぼれ球を拾ったヤマルが、巧みなフェイクで対面のMFアドリアン・ラビオを翻弄すると、ゴールまで約25メートルの位置から左足を一閃。美しい放物線を描いたシュートは、左ポストに直撃してゴールネットを揺らした。
このゴールは、16歳362日というUEFA EURO史上最年少得点。さらにデータサイト『OPTA』のスペイン語公式Xによれば、ヤマルはUEFA EURO&ワールドカップの観点で見ても、最年少レコードを更新したという。
従来の記録保持者は、「サッカーの王様」として知られる元ブラジル代表FWのペレ(2022年12月に永眠)。1958年ワールドカップのウェールズ戦で17歳239日にしてゴールを奪っていた。ヤマルはペレの最年少レコードを243日も更新したことになる。
この情報を伝えたX投稿には、サッカーファンから「ペレも超えたのか」「新世代だ」「歴史に名を刻んだな」「ヤマルはペレの生まれ変わりだ」など感心するコメントがついた。
一方で「なぜEUROとワールドカップを一緒にする?」「ペレはEUROに出られなかったぞ」「別の大会だよね?」「ペレに失礼だ」「コパ・アメリカ、アジアカップ、アフリカネーションズカップとはなぜ比較しない?」「無理やりすぎない?」など、比較の強引さを糾弾する声も出ている。
確かにレベルと注目度の両面でUEFA EUROとワールドカップは、代表チームによるサッカー国際大会の2大コンペティションとも言える。ただ、比較にやや無理矢理感は否めず、OPTAスペイン語アカウントの贔屓目があったのは事実。それゆえのプチ炎上と言えるだろう。
実際、アフリカネーションズカップは16歳93日のシヴァ・ヌジゴー(ガボン代表/2000年)、コパ・アメリカは16歳171日のジョニエル・モンターニョ(コロンビア代表/1999年)が最年少ゴールの記録保持者。いずれもヤマルより若くして大陸別選手権でゴールを決めている。
ただいずれにしても、ヤマルのゴールがUEFA EURO最年少なのは確かで、歴史的なゴラッソであることは間違いない。
(ABEMA/UEFA EURO 2024)