北海道選出の自民党の長谷川岳議員にまたもや恫喝疑惑が発覚した。
「俺は約束通りにやらないやつは嫌いなんだ。帰りなさい。だめ、終わり」今年3月、北海道から東京の事務所を訪れた札幌市の幹部4人にこう言い放った。長谷川議員が同行を求めていた係長がいなかったことが理由で、面会は1分で終了したという。
長谷川議員といえば自身が乗った航空機で、事情があり時間通りに出発しなかったことに対して長谷川議員がキャビンアテンダントを恫喝したしていたとして、吉幾三が「とても国会議員とは思えない口調だった」とYouTubeで言及した。
さらに去年10月には長谷川議員が参議院の特別委員長に就任した一か月後、あいさつに来た札幌市の幹部に対して「遅いのは犯罪、なめたらいかんよ」と発言。この面会もたった3分で終わったという。
恫喝的な発言が炎上したことで、長谷川議員は「私自身の不徳の致すところにより多くの皆様にご迷惑をお掛け致したことを深くおわび申し上げます」と会見で謝罪し、特別委員長を辞任した。
これで“みそぎ”が済んだかと思われたが、その後も過去の問題発言が蒸し返されて次々と暴露される事態となっている。
なぜいま政治家の恫喝が問われるのか。政治ジャーナリストの青山和弘氏は「昔は許されてきた人達が、いまは政治家として立派だからいいという時代ではなくなった。これは時間が経てば許されるというよりも、そういう人が政治家として不適格だと見なされる時代になった」と指摘。
長谷川議員については「同じようなことをされた人というのは実はわんさかいて。北海道にもいるし、東京の霞が関にもいるし、秘書の人たちにもいて。そういった証言が少しずつ、周りを取材していけば出てくるので掘り返され続けている。これ実は『もちろんまだまだあるよ』という話」と、今後も取りざたされる可能性があると予想した。
さらに長谷川議員をめぐっては、北海道の職員が今年3月まで過去5年間に東京に出張して長谷川議員と面会した回数がのべ1488回で、出張費は合計1億2000万円以上。面会するためだけの出張に限ってものべ276回、出張費は2000万円を超えているといったカネに関する問題も指摘されている。
青山氏はこの状況について「長谷川氏はそれまで大した役に就いていなかった。大臣になったわけでもない、党の幹部になったわけでもない。ただ議員として力を振るっていただけで、あまり問題視されないままここまで来てしまったので、深く広がった状況がここまで続いてきてしまっていた」と解説した。
同じ安倍派議員として長谷川議員と交流があったという宮沢博行元衆議院議員は、長谷川議員について報道とは違う印象だとして「何度も接したことはあるが、爽やかで優しい感じの人」と告白して「威圧的な言動の報道があったというのは、私たちにしてみると意外な感じ、想像がつかない」と語った。
元国会議員の立場から官僚との向き合い方として「国会議員は威圧的な言動をとりがちだと思う」と告白。理由について「国民のみなさんのご要望をいただいて政策として反映する、事業として実現する、予算を獲得するという使命がある。ところが官僚というのは予算の枠に縛られて、法律に縛られて、前例に縛られているから、なかなか国会議員が言った要望というものも『はいはい』というふうに実現できない。そこに当然衝突もある」と説明して「国会議員からするといら立ちというか焦りというか、そういったものがどうしても生まれてしまう」と理解を求めた。
しかし今回の報道については「政策としてぶつかり合っているのではない部分の言動が取り上げられているので。そこが事実かどうかはわからない、仮に事実だとしたらちょっと残念」と嘆いた。その上で同じ炎上議員の立場から「はっきり言って、長谷川議員は謝罪会見をなさっている。もうそれで許してやってくださいよと私は思うが、どうでしょう?」とコメントした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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