【UEFA EURO 2024】スペイン代表2-1イングランド代表(日本時間7月15日/オリンピアシュタディオン・ベルリン)
決まっていれば、今大会を象徴するゴールになったかもしれない。イングランド代表の21歳MFジュード・ベリンガムが華麗なターンでボックス手前中央を突破し、強烈なシュートでゴールに迫った。決勝の大一番で見せたハイクオリティなプレーにはファンも「ベリンガムエグすぎだろ」「完全ジダンやな」「ワールドクラス!」と絶賛している。
注目のシーンは、イングランド代表が1点を追い掛ける64分に訪れた。イングランドのMFフィル・フォーデンが右サイドの深い位置で起点を作り、ボールはMFブカヨ・サカへ。サカが体を内側に向けながら突破口を探ると、中央で両手を挙げてパスを要求する選手がいた。チームの中心に君臨する、ベリンガムだ。
サカからベリンガムへ横パスが出されると相手3選手がこの背番号10を物凄いスピードで囲んできた。しかし、ベリンガムは全く動ず、激しく寄せてきた相手選手に体をぶつけると同時に右足をボールに引っ掛けながら鋭くターン。
タイトなプレッシャーを巧みな身のこなしで掻い潜り、反転直後には左方向から追いすがってきた相手選手の前に体を入れて、ボールを隠しながら左足を一閃。地を這う強烈なミドルシュートがゴール左隅を強襲したが、わずかに枠を逸れて同点とはならなかった。
解説を担当した元日本代表キャプテンの長谷部誠氏は「こういうプレーを見ると、やっぱりベリンガムはスケールが大きいなと感じますね」と口にし、同じく解説の槙野智章氏は「パンチショットと言うか、膝から下の振りが本当に速いですよね」と称賛した。
その後、槙野氏が「長谷部さんはドルトムント時代のベリンガムと対戦したことがあるんですよね?」と尋ねると、長谷部氏は「当時から太々しさはありました。こういうメンタリティの選手が、上に行くんだなという感じはありますね。彼はレアル・マドリードに行ってから点を取るところが成長した。守備も攻撃もできるし、インテンシティの高いランニングを90分通して何度もできる。現代フットボールを象徴するような選手ですね」とコメントした。
またABEMAコメント欄は「バケモンだろ」「急にえぐくて好き」「いま地球で一番うめえわ」「これ決まってたらえぐいな」「逆足のシュート速過ぎ」とスケールの大きさを見せつけた怪物クラスのプレーに興奮をおさえられない様子だ。
イングランド代表は惜しくも準優勝となったが、決勝戦という大舞台でも類まれなる才能を遺憾なく発揮し、観衆を熱狂させたベリンガム。サッカー界を背負って立つ男が、唯一無二の輝きを放った。
(ABEMA/UEFA EURO 2024)