先日、Xで大バズリしたのが、「基盤や金メッキから金を剥がしてやっと100gのインゴットになりました!」というコメントが添えられた写真。投稿者のCHACOさんは約2年間、基盤などから金をコツコツ集め、インゴットを作り出した。「YouTubeの動画を見たのがきっかけ。本当に取れるのかな? 楽しそうだなと。(現在の価値は)130万円ちょっとあると思う。コツコツやれば100gのインゴットは自分で作れる」と語る。
一方で、身近なアイデアから数々のヒット商品を生み出す人もいる。『ABEMA Prime』はその経緯と極意を聞いた。
発明ラボックス代表の松本奈緒美氏は、発明歴20年以上の主婦発明家。「苦手な家事を楽にしたい」との思いから、便利グッズのアイデアを考えるように。これまでに50種類以上の発明が商品化し、総売上は3億円を超える。モットーは「お金をかけない発明」だ。
2005年発売の「ペン先すーぴぃ」は14万個を売り上げ、その額は約1億円にものぼるという。「これがデビュー発明品。掃除機の先に装着するノズルに、拭く部分がついている。余分なほこりを吸い込みながら、拭き掃除ができるというものだ。ベルポーレンというカバンの芯材に、ぬいぐるみなどに使われるボアが貼ってある。試作品とほぼ同じものをメーカーさんが作ってくれ、当時1000円ちょっとくらいで売られていた」と説明。
また、直近の発明品が、傘ホルダー「Kassup(カサップ)」。「平面的な吸水モップがついていて、くるっと巻いたところにたたんだ傘を入れると、雨水を拭き取りながらホルダーとしても使える。2970円とやや高いが、雨の日の売れ行きがよい」と語る。これはクラウドファンディングで資金を集め、受注販売を行っている。
発明を始めたきっかけは、「主婦発明で億万長者という内容のテレビを大人になって見て、“私にもできるかも”という変な欲が動機になった」。具体的には、「家事が苦手なので、自分のためにツールを作る感じ。ただ不器用なので、布をチョキチョキ切って縫ったりして、使ってみて感触を確かめる」という。
発明が商品化するプロセスは、(1)アイデアを思いつく、(2)試作品を作って具体化、(3)同じものがないか調査※既存アイデアなら1に戻る、(4)産業財産権(特許・実用新案・意匠)に出願、(5)広告・宣伝・商談などで、早ければ3カ月後には商品化されるという。
「アイデアがひらめいたら、何でもいいので試作する。販売していく目標まであるなら、同じものがすでに出ていないかを調査する。今は特許庁のデータベースを個人で、タダで簡単に調べられる時代だ。そこで被るものがなければ出願する」
では、どういったところが発明のコツなのか。松本氏は「うちの主婦のお客様で大ヒットしたのが、洗濯機に入れてペットの毛を取るアイテム。洗濯機のごみ取りネットといった商品はすでにナイロン製であったが、不織布に変えるよう提案した。不織布の部分は取り替えるので、カートリッジ販売ができる。主婦はそういう観点で考えている」と述べた。(『ABEMA Prime』より)
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