ドイツで開催されたUEFA EURO 2024は、日本時間7月15日の決勝でスペイン代表がイングランド代表を2-1で撃破。無敵艦隊がUEFA EURO史上初である無傷の7連勝で、最多4回目の優勝を果たして幕を閉じた。
同大会の中継で試合解説を務めた林陵平氏が、大会ベストイレブンと最優秀監督を独自選出。業界屈指と評される知識と視点を活かして11人をセレクトした。
優勝したスペイン代表からは、開幕時16歳ながら大会史上最年少のスーパーゴールを決めるなどセンセーショナルを巻き起こしたFWラミン・ヤマルや大会公式MVPに輝いたMFロドリなど最多6人。準優勝のイングランド代表はラウンド16で衝撃のオーバーヘッド弾を決めたMFジュード・ベリンガムなど2人、さらに6人が並んだ大会得点王の1人であるFWコーディ・ガクポ(オランダ代表)、フランス代表の堅守を支えたDFウィリアン・サリバ、今大会が現役ラストダンスながら傑出したパスセンスを見せたMFトニ・クロース(ドイツ代表)を選出した。
中でも林氏が大きなインパクトを受けたのが、スペイン代表のDFマルク・ククレジャだという。攻守で躍動した左SBは「大会MVPに相応しい活躍だった」とし、次のように評している。
「ククレジャは守備面での安定感、攻撃面での立ち位置、戦術的な柔軟性などが際立っていました。特にネガティブ・トランジション(攻撃から守備への切り替え)時に、相手のカウンターを止めるクレバーな対応が素晴らしかったです。今大会は試合を通して高い強度を維持したまま、安定したプレーを続け、幾度となく相手の決定機を阻止してきました。時には狡猾さを見せて相手が嫌がるプレーができるなど、相手との駆け引きが上手かったですね。さらに前方のニコ・ウィリアムズを上手くサポートしながらも、スペースがあればクロスやフリーランニングでチャンスを創出。ファイナルでは決勝点のアシストという大仕事を成し遂げましたね。個人的には大会MVPに相応しい活躍を見せたと思っています」
【林陵平氏が選出したUEFA EURO 2024ベストイレブン】
GKウナイ・シモン(スペイン)
DFマルク・ククレジャ(スペイン)
DFウィリアン・サリバ(フランス)
DFカイル・ウォーカー(イングランド)
MFロドリ(スペイン)
MFクロース(ドイツ)
MFファビアン・ルイス(スペイン)
MFベリンガム(イングランド)
FWラミン・ヤマル(スペイン)
FWニコ・ウィリアムズ(スペイン)
FWコーディ・ガクポ(オランダ)
監督:ルイス・デ・ラ・フエンテ(スペイン)
(ABEMA/UEFA EURO 2024)