“胸ポロ騒動”でお騒がせした女性格闘家が、ベア・ナックルファイトで相手の鼻を折るという衝撃のKO勝利を収めた。
2024年7月28日(日)、さいたまスーパーアリーナ『超RIZIN.3』第2試合[BKFCフライ級 ベアナックルルール:2分 5R(57.2kg)]でタイ・エマリー(35=オーストラリア)が、チャリーサ・シガーラ (40=米国)と対戦。37秒KO勝ちを収めた。
エマリーはアメフトで培った強靭なフィジカルから放たれる打撃を武器とし、22年9月のBKFCデビュー戦でタイ人選手を相手に1回KO勝ち。直後にロープに上って着ていたトップスをたくし上げ、ファンの前で胸を露出。それがオンラインで“バズった”経緯がある。
今回、エマリーは試合前会見で「日本でも胸出しパフォーマンスを考えているか?」と聞かれた際、「ちょっと考えていたのもあるんですけど、いけない面もあるので。(BKFC創設者でオーナーの)デビッド・フェルドマンや(共同オーナーの)コナー・マクレガーから注意をされているので控えたいと思っています」と説明していた。
1ラウンドに何度ダウンしても立ち上がれば試合を続けられるというフリーノックダウン制ということもあり、1Rから互いに防御することなく殴り合うという“高山vsドン・フライ”状態。その決着はわずか40秒ほどの出来事だった。
エマリーが放った右カウンターがシガーラの顔面にヒットすると、「パキッ」という音とともにダウン。カメラがとらえたのは、鼻が曲がっているシガーラの衝撃映像だった。自ら鼻を戻そうとするもレフェリーがストップをかけ試合終了。解説席にいた川尻達也、くるみも「うわ〜」と声を上げるのみだった。
喜びを表すエマリーはロープに駆け寄り胸を……と思いきや、シガーラに向けて正座で深くお辞儀し感謝の意を伝える。マイクでは日本語で「ベア・ナックルが好きです。日本が好きです。アリガトウゴザイマス!」と、KOの豪快さとは裏腹に、真摯な対応でリングを降りていた。
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