「男を好きなのは小さい時から分かっていたけど、その当時は同性愛ということは言えない。同性愛という言葉はないも同然だった」。そう語るのは、大阪市西成区、あいりん地区で一人、年金生活を送っている95歳の長谷忠さん。新聞から切り抜いた男性の写真が貼ってある部屋に暮らす長谷さんは、ゲイだ。1929年生まれで、初恋の相手は小学校の先生。「同性愛は病気」とされるほど偏見が強かった時代をずっと一人で生きてきたが、世の中の見方も変わった90歳目前にカミングアウト。その半生と日本社会の変遷を描いたものが映画「94歳のゲイ」として上映もされた。『ABEMA Prime』では、長谷さんとゲイの友人とともに、現在の同性愛者を取り巻く環境について考えた。