【明治安田J1リーグ】ヴィッセル神戸 2-2 ガンバ大阪(8月17日/ノエビアスタジアム神戸)
どれだけ月日が経っても本人にとっては“お得意様”、相手にとっては“天敵”だ。32歳になったガンバ大阪のFW宇佐美貴史が、キャリアで最もゴールを決めている相手であるヴィッセル神戸に、全盛期を彷彿とさせる圧巻のゴラッソを叩き込んだ。これには相手サポーターも「何点取られるんだ」とお手上げだ。
今季のJ1で神戸とG大阪は、いずれも上位争いを演じている。最終順位にも大きく影響するこの大一番で、アウェーチームのエースが貴重な同点ゴールを決めた。
G大阪が0-1と追いかける展開で迎えた56分、相手のロングボールをCB福岡将太がダイレクトで前に送ると、これをハーフウェーライン付近にいた宇佐美が収めて前を向いた。
宇佐美は得意のドリブルで左サイドを持ち上がると、ペナルティーエリア手前で中央にカットインする。相手3人を翻弄すると、そのまま右足でミドルシュート。神戸のDFマテウス・トゥーレルのディフレクトを誘ったことで、GK前川黛也の反応が遅れ、強烈なボールはそのままゴールネットに突き刺さった。
この得点は、宇佐美にとってJリーグの神戸戦で12ゴール目。キャリアで最も多くゴールネットを揺らしてきた“お得意様”を相手に、貴重な同点弾を叩き込んだ。
これにはG大阪のファンは大興奮で、SNSには「この宇佐美は19歳の時すぎる」「宇佐美ゴラッソ!!!」「最高だよ!」「さすが神戸キラー!!」「理不尽ゴール」「宇佐美ってほんとすごい」「スーパー宇佐美!」などの書き込みが目立つ。一方で神戸ファンからは、「宇佐美に何点とられるんや」「何年経っても天敵やな」「苦手意識がなくならん」などのコメントが寄せられた。
このゴールで、宇佐美は今季の得点数が「9」に。2019年にG大阪に復帰して以降では初となるリーグ戦二桁ゴールが間近に迫っている。点取り屋として輝きを取り戻したキャプテンは、クラブに2014シーズン以来の優勝をもたらすことができるか。神戸と2-2のドローに終わったG大阪は、27節を終えて勝点47の4位だが、首位のFC町田ゼルビアと勝点6差で、まだまだ優勝を狙える位置にいる。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)