【明治安田J1リーグ】東京ヴェルディ 2-1 鹿島アントラーズ(8月25日/味の素スタジアム)
ゴール前の判定をめぐって意見が真っ二つだ。鹿島アントラーズのMF藤井智也が放ったシュートを、東京ヴェルディのDF綱島悠斗が“体”を投げ出して防いだシーンが、ハンドでPKなのか、そうじゃないのか、カードは出るのか、何色かと、直後からファンが意見をぶつけ合った。結果的にVARが入って鹿島のPKとなったが、綱島にカードはなし。この結末を受けてファンの間ではさらに議論が加速し、微妙な判定が物議を醸す事態となった。
問題のシーンは、東京Vが2点をリードして迎えた86分だ。2点を追う鹿島が右サイドからアーリークロスを放り込むと、東京VのGKマテウスが飛び出して弾き出す。すると、ボックス外の左でこぼれ球を拾ったMF藤井は、無人となったゴールに向かって左足でシュートを放った。ボールは枠を捉えたように見えたが、体を張って防いだのがDF綱島だ。東京Vが難を逃れたと思いきや、その瞬間、解説・林陵平氏も「ハンド!」と口にしたように、ボールは綱島の胸か肩口か、微妙な位置にあたったようだった。
直後にVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入。映像を見返すと、綱島はシュートを防ぐためボールに体を近づけ、その際のブロックは、肩とも腕ともとれる位置で弾かれているようにも映っており、非常に際どいシーンとなった。
その後、審判がオンフィールドレビューを行ったが、あまりに微妙な判定となるためか長い時間試合が中断され、中継映像には何度もリプレイ映像が映し出されていた。
実況・桑原学氏が「肘が上がっているので、ハンドには見えがちですよね」と伝えると、解説・林氏も「腕を出して止めようとはしている」と、それぞれ見解を示した。
そして、確認を終えた主審は大きく笛を吹き、ペナルティースポットを指差してPKの判定を宣言。このPKを鈴木がきっちりと決めて、鹿島が90分に1点差に詰め寄った。
しかし、この微妙なジャッジをめぐってVARの時点から両チームのファンは議論を展開。「完全にハンド」「腕でしょ」「肩にあたった」とPKの有無を語るファンもいれば、「一発レッド」「ハンドなら赤だろ」とカードの提示に触れる人、あるいは「これは角度で難しい」「難しいw」という中立派を含め、意見が割れていた。
そしてPKの判定が下り、なおかつ綱島にカードが出ないことが分かると、「え?カードないの?」と、さらにコメントがあふれ、物議を呼び、さらにスタジアムも騒然となるほど、一つのジャッジをめぐって各所がざわつく事態へと発展していた。
なお、試合はその後、VARによる中断などもあったためアディショナルタイム「11分」という長いゲームとなったが、東京Vが最後まで1点のリードを守り切って約1カ月ぶりのリーグ戦勝利を手にした。一方の鹿島は3試合勝ちなし(1分2敗)となっている。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)