日銀が追加の利上げを決めたことを受け、大手銀行は住宅ローンなどの基準となる「短期プライムレート」を引き上げ、一部の地方銀行・ネット銀行の中には変動型の住宅ローン金利引き上げを決定したところもある。
一方で、4月に行われた住宅金融支援機構の調査を見ると、変動型を選んでいる割合は76.8%、固定の期間選択型は15.1%、全期間固定型が8.0%と変動型が多数を占めており、現在の住宅ローン金利においても、変動型(大手銀行)は0.3〜0.4%台、フラット35などの固定は1.850%(最頻金利・借入期間21〜35年)。金利だけみるとやはり大きな差があるように思える。
この点についてエコノミストの崔真淑氏は「変動型のリスクも把握するべきだ」と指摘した。
「変動型はあくまでも変動であり、今後インフレや金融危機が起きた場合、金利が大きく上昇する可能性は当然ある。様々な金融機関が『変動でどうですか?』と勧めてきても“固定金利という選択が存在する意味”は忘れないでほしい。あくまで私の周囲の話だが、複数人の金融機関や不動産業界の友人に聞いたところ、『35年変動』の人は誰もおらず、固定と変動のミックスや完全固定の人が非常に多かった。とはいえ、手元にキャッシュがあり、『もし金利が上昇し始めたら繰り上げ返済しよう』などという人は変動でも問題ないと思う」
住宅金融支援機構による「住宅ローン返済期間」の調査によると、30年超〜35年以内が減少傾向にある一方で35年超〜40年以内の借り入れが増えているという。
この点について崔氏は「35年超〜40年以内の割合が高まってる背景には、都内や都心を中心における住宅価格高騰の影響で20代や30代前半の方では、一般的な期間では購入できず、かなり長期の住宅ローンを組むしかないという現実があるのではないか」と分析した。
住宅金融支援機構の調査では、22.8%の方々がペアローンを利用し、15.4%が収入合算を利用したという。
崔氏は「『ペアローン』を組む理由としてはやはり住宅価格の高騰があると思う。ただ、1馬力の収入では足りないところを1.3馬力、1.4馬力くらいにして払うのであればよいと思うが、この数字が2馬力に近づくほどその不安定さを心配してしまう」と警鐘を鳴らした。
では、ローンを組む際に後悔しない秘訣はあるのだろうか?
崔氏は「不動産業界の方や銀行員の提案を全て鵜呑みにせず、小さな違和感や気になる点があれば金融・不動産業界の友人に話を聞いてもらったり、ファイナンシャルプランナーに費用を払って相談するべき。自分に知識があるからこそ、できる質問、できる交渉もあるはずだ」
(『ABEMAヒルズ』より)
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