【明治安田J1リーグ】サンフレッチェ広島3-2FC東京(8月31日/エディオンピースウイング広島)
“紫の魔法使い”が異次元のゴールでスタジアムを魅了した。サンフレッチェ広島のMFトルガイ・アルスランがFC東京との一戦で、DFの股を抜く華麗なシュートを決めた。これにはファンも「魔術師、いや神様やな」「落ち着きすぎw」と大興奮している。
開始早々の5分だった。広島が自陣右サイドでテンポ良くパスを繋ぎ、ボールはサイドチェンジを受けた左WBの東俊希からボックス左角のFW満田誠へ。背番号11がカットインから放ったシュートは相手DFに当たり、ボックス内に高く上がる。これに反応したFW加藤陸次樹がワンタッチで折り返したボールはこれまた相手DFに弾かれた。
このこぼれ球に素早く反応したのがトルガイ・アルスランだ。右足インサイドで右方向に持ち出し、少しさらしながら右足をシャープに振る。シュートはスライディングブロックに来たFC東京のDF土肥幹太の股間を抜けてゴール左隅へと突き刺さった。
ドイツ人MFによる、相手の動きを読み、完全に手玉に取る冷静さと技術が詰まったビューティフルゴール。これには解説の森崎浩司氏も「こぼれ球に対する、この冷静さですよね。おそらくシュートを振った場面で、相手の股を狙っていたと思いますから、ゴール前の落ち着きが素晴らしいゴールでしたね」と興奮気味にコメントした。
この広島の先制弾にはファンも「簡単にゴールを取るGUYすぎる」「トルガイは本物だわ……」「凄い人来てくれた」「トルガイがシュートフェイント入れると相手がバッタバッタ倒れていくのマジで魔法感がある」と称賛の嵐だ。
トルガイ・アルスランは、この夏にメルボルンシティFC(オーストラリア)から加入した34歳で、オーストラリア1部リーグでは24試合出場13ゴール7アシストの成績を残していた。登録こそ「MF」だが、広島に来ても得点感覚は健在。この日は、先制点を含め、32分には先制点と同様に冷静なフィニッシュでGKの股を抜きショット、63分にはPKを成功させて来日5試合目でハットトリックを達成。しかもここまで6本のシュートで5得点を挙げるなど“ストライカー”顔負けの活躍にファンも心を奪われている。
試合は終盤に追い上げに遭いながらも3-2で広島が勝利。最強の助っ人外国人が大車輪の活躍を見せ、チームを破竹の7連勝へと導いた。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)