9月2日(月)都内にて平本蓮が記者会見を行い、7月28日にさいたまスーパーアリーナで開催された「超RIZIN.3」での朝倉未来戦に関するドーピング疑惑を完全否定した。
さいたまスーパーアリーナに48117(主催者発表)を動員した“真夏の格闘技の祭典”「超RIZIN.3」。メインイベントでは平本蓮が朝倉未来を1Rでマットに沈める衝撃的なKO決着でビッグマッチを締めくくった。
しかし試合後の8月20日にSNS上にて匿名のアカウントが平本のステロイド使用・ドーピングを告発する投稿を続け、過去に平本のセコンドを務めたことがある赤沢幸典も平本のドーピングを告発。赤沢が平本とドーピングについて会話したとされる音声もSNS上で公開された。
大会主催者であるRIZINの榊原信行CEOは、8月21日に行われた9.29「RIZIN.48」の記者会見で「(RIZIN[では)大会当日にタイトルマッチとグランプリは全選手、厳正なる検査を行っています。その検査結果がすべてです。来週中には検査結果が出てきます。その結果を待っていただけたらと思います」と発言。
8月31日には、自身のSNSで「ドーピングの検査結果を踏まえて、来週後半までには記者会見を必ず実施します。時間がかかっていますが、今暫くお待ち下さい」と発信するなど、平本のドーピング疑惑が大きな話題になっていた。
そんななかで平本が弁護士2名同席のもと記者会見を実施し、ついに沈黙を破った。
会見の冒頭で平本は「今回の騒動について自分の口から話したいと思って会見を開かせていただきました」と切り出し「自分は一切ドーピングに関するようなことはやってもいませんし、自分から進んでドーピングをお願いしたような事実はありません」とドーピング疑惑を完全否定した。
まず平本は赤沢の告発について、ジムでフィジカルトレーニングをしている際に赤沢から「ドーピング検査で大丈夫な、トレーニングの効率をあげるサプリメントがあるから買わないか? と薦められて」(平本)、そのサプリメントを購入。その後、平本の所属事務所のスタッフからドーピング検査に引っかかる可能性があるものは摂取しない方がいいとアドバイスされ、赤沢から購入したサプリメントは一切使用していないと説明した。
平本と赤沢は、平本がMMA転向間もない2021年頃から交流が生まれ、平本から赤沢に練習に関することを相談する間柄。実際に平本は赤沢を2度試合のセコンドにつけたことがあり、その2試合はいずれも勝利している。そういった関係性もあったため、前述の音声データに関しては、赤沢のことを無碍にすることができず、赤沢から購入したサプリメントを使用しているということにして話を合わせたという。
また平本は朝倉戦に向けてコナー・マクレガーが所属するアイルランドのジムでトレーニングを行っていた際に右膝靭帯と半月板を損傷し、一時は歩行困難な状態だったことを告白。予定よりも一カ月早く帰国したものの膝の状態が悪化し、その治療のためにフィジカルトレーナーからドーピング検査に問題ないと薦められた注射を7月に数回打ったことを明かした。
そして改めて「自分からドーピングを提案したようなことは間違いなく一切ないです。正々堂々戦ったし、この肉体は一切やってこなかったフィジカルトレーニングを、トレーナーを信頼して死ぬ気でやりました。普通じゃ考えられないようなトレーニングをやって、そんなん(ドーピング)で片づけられてたまるかよと思います。自分からそんなバカなことは、よりにもよって自分がずっと望んでいた朝倉戦でそんなバカなことは一切ありません」とドーピング疑惑を否定し、「RIZINからの検査結果はまだですが、必ずシロだと思っています。今は検査結果を待ちたいです」と自身の言葉を締めた。
続く質疑応答で、試合時以外の毛髪・血液検査について聞かれると「そこはRIZINの検査結果を待って、RIZINの指示に従おうと思います」という姿勢を示した平本。それ以外ではドーピングを告発した赤沢に対する質問などが続き、約70分の記者会見は終了となった。
会見で平本は一貫してドーピング疑惑を否定。本人の言葉にもあるように、今週発表が予定されているRIZINからのドーピング検査の結果を待ちたい。