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【映像】奇跡のダブル役満、超ド級テンパイに放送席騒然

 プロ麻雀リーグ「Mリーグ」KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)。入団当時から優勝だけを見て戦ってきた姿勢は、まるで変わりがない。昨シーズン、レギュラーシーズンを突破できなければチーム構成の変更も出る状況で、チームはファイナルシリーズまで勝ち上がり3位と健闘。それでも「結局チームは優勝できなかったので悔しいシーズン」としか思わない。Mリーガーとしてファンに見られて恥ずかしくない麻雀を貫き、そして勝つ。シンプルにそれだけを目指す。

【映像】奇跡のダブル役満、超ド級テンパイに放送席騒然

―昨年、チームとしてはレギュラーシーズンからファイナルシリーズまで3位。堀選手自身は、3ケタまで届かずともプラスでチームに貢献。自己評価は。

 堀慎吾(以下、堀) 一応、プラスで終えられたことは良かったことではありますが、結局チームは優勝できなかったので、悔しいシーズンになったな、と思っています。

―その前のシーズンはチームとして沈んだ。もう1回、戻ってきた印象を受けた。

 堀 あまりそこは関係ないというか、負けは負けなので。3位であっても2位であっても、優勝できなければ悔しい。特に、ファイナルの中盤からパイレーツが抜けちゃって、面白いファイナルにできなかった。せめて負けるにしても、「どこが優勝するのかな」みたいに、最後まで盛り上げたかった。それがMリーグを見ている人のためになると思うので。それができなかったことが、とても残念でした。

―パイレーツには気持ち良く勝たれてしまった。どこが強かったのか。

 堀 パイレーツが強かったというよりも、どちらかと言うと、自分のチームが不甲斐なかったな、という感じです。ちゃんとしっかりやれていれば、もう少し違う結果になっていたかもしれないな、という部分もありますね。

―チームの中では「岡田様」が好調の中、他3選手がどこまで積めるかだった。

 堀 ポイント状況は終盤になって初めて意識するものです。ただ、ファイナルに残れないと優勝するチャンスはないということで、ファイナルに残るためにセミファイナルはどうしても慎重に戦わざるを得ない部分もあり、そこも含めて、パイレーツと風林火山に抜けられてファイナルに行くことになった。ただ、これは仕方ないことだと思っているので、特に反省点はないですね。

―昨シーズン、新たなチームもMリーガーも増えた。またMリーグも違ったシーズンだったのかな、という印象がある。実際、変わったのか。

 堀 鈴木大介さんとか、攻撃的な選手が入ったりとか。あとは(渡辺)太とか。少し異端な麻雀を打つ選手が入ってきて、良くも悪くもいろいろな選手が、それに影響を受けたシーズンだったのかな、と思います。

―それは尖る方向に進んだのか。

 堀 「こういう風に打っても、それなりにまとめられるんだな」というのが、見ている人もそうですが、選手の中でも、そういった感想が出てくると思います。

―新たなトレンドが入ると影響を受けるのか。

 堀 僕はありませんが、みんな、そんなに麻雀が確立されていないので。勝っている人に流されがちで、「この人は勝っているから、この麻雀に寄せよう」となりがちなので、昨シーズンは、そういう面で大きな別の波が来たのかな、という感じはしました。

-今年は、選手入れ替えだけでは2人。各団体でタイトルも取られている。その2人への印象はどうか。

 堀 タイトル経験者で、経験も豊富な2人ではありますが、一発・赤・裏ドラというMリーグのルールは、麻雀プロはあまりやらないルールなんですね。そのあたりにうまく対応できるかな、という感じですね。できるのかどうか、少し怪しいな、という感じです。今回の2人に関しては。

―それは向き不向きや場数もある。

 堀 うまく修正して、ルールにマッチした麻雀に寄せてこられるのかどうなのか、というのがまず、ありますね。

―昨シーズンは内川選手のポイントが伸びず。チームの中で修正はどう進めたのか。

 堀 麻雀は麻雀ですが、見せ物としてやっているので。大事な部分で押せないということだけは、「次からはやめましょうよ」という感じです。それが放銃になる、ならないは別として、見せ物として戦う場面では、戦った方が見ている人は面白いと思う。そういうことだけは、しっかりと修正していけたらな、と思います。

―ディフェンスの見せ方もある。ニュアンスの違いは。

 堀 局面によっては、守ることもある。必ず攻めなければいけないわけではありませんが、どうしても行かなければいけない時というのが麻雀にはあって、そういう場面で降りてしまうと、見ている方も萎えちゃうので。「そういうことだけは、やめましょうね」という話です。

―優勝奪還という上で、個人的な目標は。

 堀 数字に関してはありませんが、やはり、自分が勝っていくことが優勝に近付いていくことだと思っているので。なるべく多く勝ちたいですね。

―優勝した年を振り返ると。

 堀 レギュラーシーズンで沢崎(誠)さんが絶好調でした。その時、その時によって不調な選手はいましたが、不調な選手がいる分、レギュラーにしろ、セミにしろ、ファイナルにしろ、好調な選手で補えていく、というのが、最後までできたシーズンでした。だから、みんながしっかり打っていれば、みんながついていないということは、なかなかない。みんながそれぞれしっかり打って、不調の選手を好調な選手が補えていけるようになれば、自然と優勝は近付いていくのかな、と思っています。

―サクラナイツは勝てば連投できる。チームの特色でもありつつ、行く人と行かない人がいる。その戦略についてはどうか。

 堀 いいやり方だとは思います。トップを取って乗っているところで「行きたい」と言ったら「行かせてあげよう」みたいな感じではありましたが、それを決めたのが監督の森井だったんですよね。決めた後に「ああでもない、こうでもない」「この月は違う」「最初は違う」とか、いろいろと言い出して、結局、「連投させたくない」みたいな。あの決めを作っておいて、僕が行くと連投するから先発にしないとか、本当にくだらないことをやっています。

-元々、堀選手は岡田選手に麻雀を教える取り組みをしていた。サクラナイツは控室の中で教え合う場面がピックアップされたが、その前後で控室の中で、麻雀の技量面についての話し合いは増えたのか、減ったのか。

 堀 岡田に関しては、僕がサクラナイツに入った時から教育係みたいなところがありました。普段から麻雀を教えているのもあって、やはり控室は絶好のチャンスでもあるので、そういう部分では、僕はいつも、岡田がいようがいまいが、「ああでもない、こうでもない」と言っているクセが付いていますね。

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
ABEMA/麻雀チャンネルより)

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