【グランドスラム オブ カーリング】（10月1日／カナダ）
ロコ・ソラーレの吉田知那美が投じた“神ショット”にアリーナが騒然とした。難しい形で残った相手の石に対して、狙い通りのダブル・テイクアウトが成功。視聴者からも驚きの声が挙がった。
カーリングの国際大会「グランドスラム オブ カーリング」ツアーチャレンジが開幕し、日本代表のロコ・ソラーレはスウェーデン代表のチーム・ハッセルボリと対戦。ロコ・ソラーレが5-3と2点リードして迎えた第7エンドは、大苦戦となる。それぞれ4投を投げ終えた時点でハウス内には相手の石が2つ、ロコ・ソラーレの石は外に2つという状況だった。
ロコ・ソラーレがここで狙うのは、相手の2つの石を弾き出す「ダブル・テイクアウト」だ。藤澤五月は「（2つの石が）くっついている」と石の状況を説明。次の一投をどう攻めるかをチームメイトたちと話し合った。
解説を務めた石崎琴美さんによると、この配置はかなり「難しい」ものだという。「（中央に近い）左の石が前、右の石が後ろであれば直接狙ってもダブルが綺麗に行きますが、これは位置が逆」。そのため直接当てる作戦は通用しないだろうとの指摘する。「前の黄色から狙った方がダブルテイクアウトになりやすい。前の石から狙うことにしましたね」とロコ・ソラーレの作戦を説明した。
サードを務める吉田知は集中して狙いを定める。石を投じるとともに「ヤーッップ！！」の掛け声。この石を鈴木夕湖と吉田夕梨花が掃いて軌道を微調整すると、狙い通りに黄色の石にヒットし、まずは右の赤い石が弾き出される形に。左の赤い石もゆっくりと滑っていくと、最後は藤澤が懸命に掃く。味方の「頑張れ、頑張れ！」の応援もあってか、藤澤がしっかり掃ききり、ダブル・テイクアウトに成功した。
このプレーに石崎さんは「ナイス。相手の少しのミスを決めきれたのは、このエンド大きい。ここで2点取られるのと1点では全然違う。ナイスショットだと思います」と称賛。ABEMAのコメント欄でも「すごい！」「完璧！」「ナイスー」「なんじゃこりゃ」「しかも残った」「簡単にやるなー」と驚きの声を上げた。
結局このエンドはチーム・ハッセルボリに2点を奪われたロコ・ソラーレだったが、第8エンドには3点を奪い5-8で初戦に勝利している。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）
