日本代表の森保一監督は10月3日、10日(日本時間11日)にアウェーでサウジアラビア代表、15日にホームでオーストラリア代表(いずれもワールドカップ・アジア最終予選)と戦う招集メンバーを発表。9月の2試合で採用された3-4-2-1システムに当てはめた27人の予想序列を整理する。
まず、9月シリーズと人選が同じだったGKは、鈴木彩艶(パルマ)がスタメン最有力。大迫敬介(サンフレッチェ広島)と谷晃生(FC町田ゼルビア)が二番手の座を争う。
3バックの最終ラインは、本来レギュラー格の冨安健洋(アーセナル)と伊藤洋輝(バイエルン)が引き続きコンディション不良で招集外。9月の2試合と同じく板倉滉(ボルシアMG)、谷口彰悟(シント=トロイデン)、町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)のトリオがファーストセットだろう。右CBは若手の高井幸大(川崎フロンターレ)と望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)、左CBは約1年3か月ぶりの復帰を果たした瀬古歩夢(グラスホッパー)がバックアッパーの立ち位置で、谷口に不測の事態があれば板倉が中央に回るはずだ。
ダブルボランチは、遠藤航(リヴァプール)と守田英正(スポルティング)がいわば不動の存在。ただ、森保監督は「心配していない」と強調したものの、遠藤はリヴァプールでベンチ生活が続いており、コンディション的には未知数だ。田中碧(リーズ)はもちろん、海外組込みのフル代表には初参加となる22歳の藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)、そしてシャドーと兼任の旗手怜央(セルティック)にもチャンスが巡ってくる可能性は決して小さくない。
両WBはかなり人材豊富だ。右は9月シリーズだと堂安律(フライブルク)がスタメン、伊東純也(スタッド・ランス)が途中出場の構図だったが、今回はこの序列が入れ替わってもまったく不思議はない。伊東は9月28日のアンジェ戦で超反応からのスーパーゴール、堂安も9月21日のハイデンハイム戦で確率3%のスーパーミドルを叩き込むなどクラブでも好調で、まさに必見の先発争いだ。
左は三笘薫(ブライトン)がレギュラー格で、タイプの異なる“槍”である中村敬斗(スタッド・ランス)と前田大然(セルティック)が控える。仮に1点を守るような展開になれば、右は菅原由勢(サウサンプトン)、左は長友佑都(FC東京)とSB的なカードも投入可能だ。
シャドーは、引き続き久保建英(レアル・ソシエダ)と南野拓実(モナコ)が一番手の扱いだろう。また鎌田大地(クリスタル・パレス)も実力的には遜色がなく、前述した旗手もいる。
CFは、一番手が上田綺世(フェイエノールト)。二番手が小川航基(NEC)という9月と同じ序列だろう。なお、イングランド2部で8試合・4ゴールと結果を出して初招集された大橋祐紀(ブラックバーン)は、CFが本職ながらシャドーでも起用可能。コンディション不良で今回は選外となった浅野拓磨(マジョルカ)といわば同タイプで、両ポジションで代表デビューを飾る可能性がありそうだ。
森保監督は9月シリーズと同じくこの10月シリーズも27人を招集。各試合の登録メンバーは23人のため、4人はスタンド行きに甘んじるという、選手たちにとってはサバイバルの環境だ。サウジアラビア戦とオーストラリア戦では、スタメンはもちろんベンチメンバーにも注目したい。