自分や味方がピンチに陥ったとき、「ドラゴンボール」ではたびたび「太陽拳」が使われてきた。もともとは天津飯の技だが、クリリンや孫悟空もよく使うようになる。もう1つ“ここぞ”という場面で出るのがクリリン考案の優秀な技「気円斬」。悟空が老界王神の命をもらって生き返った際、悟飯のピンチを救うのに使ったときは誰もが驚いたものだ。
【映像】悟空が初めて気円斬を使ったシーン(20分45秒ごろ~)
老界王神(CV:田中亮一)に潜在能力を限界以上に引き出してもらい、悟飯(CV:野沢雅子)は魔人ブウ(CV:塩屋浩三)をも凌ぐ宇宙最強の強さになっていた。しかしブウがピッコロ(CV:古川登志夫)とゴテンクス(CV:野沢雅子・草尾毅)を吸収してしまったことで状況は一変、再び地球はピンチに陥ってしまった。
万事休すかと思われたそのとき、老界王神の命をもらうことで悟空が生き返る。ブウが地球を破壊しようとする寸前のところで悟空が瞬間移動で地球に戻ると、目の前にいたブウを一刀両断に。そのとき使った技は、まさかの「気円斬」だった。
気円斬といえば、ファンの間で“技のデパート”とも称されるクリリンの技で、刃のように鋭い切れ味が特徴だ。クリリンが放った際にはナッパ(CV:稲田徹)の頬やフリーザ(CV:中尾隆聖)の尻尾をいとも簡単に切り裂いていた。
これまで気円斬の使い手はクリリンと人造人間18号(CV:伊藤美紀)だけかと思われていたが、まさか悟空まで使うことができたなんて誰が予想できただろうか。ちなみに悟空は太陽拳を繰り出す際には「天津飯!技を借りるぜ!」と律儀にも一言入れていたが、気円斬を使ったときは一切の断りもなかった。
はじめて使ったにもかかわらず本家に負けず劣らず、切れ味抜群の気円斬に当時の視聴者も驚いたことだろう。もしかしたら“あの世にいたころにかなり練習していたのかも?”と思わせるような一発だった。
アニメ「ドラゴンボール改」は、1989年から1996年まで放送されたアニメ「ドラゴンボールZ」のデジタルリマスター再編集版。サイヤ人編~人造人間・セル編までの第1期が2009年4月から2011年3月にかけて放送され、魔人ブウ編の第2期が2014年4月から2015年6月に放送された。原作は「週刊少年ジャンプ」(集英社)で1984年から1995年まで約11年間連載された鳥山明氏による大ヒット漫画で、シリーズ累計発行部数は全世界で2億6000万部を超える。「Z」「GT」「超」など数々のアニメシリーズが制作されたほか、20作を超える劇場版も公開。数多くのゲームシリーズにもなっている。40周年を迎えた2024年、故・鳥山明氏が原作・ストーリー・キャラクターデザインを手掛けた完全新作アニメシリーズ「ドラゴンボールDAIMA」が10月11日よりスタートしている。
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