9日、「袴田事件」で死刑確定した袴田巌さんが再審で無罪確定した。疑惑の証拠を盾に、なぜ袴田さんは死刑囚とされてきたのか。元検事の亀井正貴弁護士が検察の体質を解説した。
 1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)のみそ製造会社専務宅が全焼し、焼け跡から一家4人の遺体が発見され、強盗殺人放火の容疑で袴田さんが逮捕され、最高裁で死刑が確定した。
 再審で静岡地裁は、「違法性の高い取り調べにより作成された検察官調書」「犯行時に着ていた5点の衣類」「袴田さんの実家で見つかった5点の衣類の端切れ」について、証拠の捏造を認定した。