【明治安田J1リーグ】ヴィッセル神戸 0-2 FC東京(10月18日/ノエビアスタジアム神戸)
一触即発の事態だった。ヴィッセル神戸のFW大迫勇也が、FC東京のMF高宇洋との接触に苛立って突き飛ばしたことで両チームがヒートアップ。組み合う中に特攻したDF長友佑都が冷静に対応する。その立ち振る舞いにファンたちも「こういう時の長友だよなぁ」と感嘆した。
明治安田J1リーグ第34節で、首位のサンフレッチェ広島に1ポイント差に迫る神戸が、6位のFC東京をホームに迎えた。問題のシーンはFC東京が1点リードで迎えた33分だった。センターサークル付近で大迫と高が競り合う。お互いに激しく身体を2度、3度とぶつけ合いながらボールを奪い合うと、最終的には大迫のユニフォームを引っ張った高のファウルでプレーが止まった。
高は大迫に対して、謝るように手を挙げてタッチを求めるような素振りを見せていた。しかし大迫は怒りが頂点に達していたようで、近づいてきた高の胸を突き飛ばす。これに怒ったFC東京のMF東慶悟が、今度は大迫を突き飛ばして両チームが入り乱れる事態となった。
そこに走って止めに入ったのが長友だ。大迫にくってかかる東を引き剥がして、両者の間に立つ。怒りが収まらない大迫に対して、怯むことなく冷静に対処。長く日本代表でともに活躍した後輩・大迫をなだめながら、その場を丸く収めたのだ。
このシーンはSNS上でも大きな反響があり、先に手を出した大迫に対しては「これは大迫よくないぞ」「謝ってる相手に何しとんや」「流石にこれは酷い」「熱くなりすぎだろ」といったコメントが多く見られた。
一方で“仲裁”した長友に対しては「冷静に引き剥がす長友さんさすがです」「こういう時の長友だよなぁ」「流石の長友さんっす」「こういう時に間に入ってくれる長友さんはデカイ」「仲裁が似合う長友」といったコメントが寄せられている。
この10月のFIFAワールドカップ2026・アジア最終予選でも日本代表に選出された長友は、サウジアラビア戦、オーストラリア戦ともにベンチ外だった。しかし試合前の練習では率先して声を出す姿が注目を集め、さらにはオーストラリア戦でオウンゴールを献上してしまったDF谷口彰悟に「どれだけお前が防いできたか」と労うなど、ピッチ外でチームに欠かせない存在であることを印象付けた。
それだけに今回の冷静な対応も含めて、「長友のこういうところ好きだわ」「日本代表においても欠かせない長友さん」「まだまだ頑張ってほしいわ」などの声もSNSでは出ている。
なお試合は、54分に安斎颯馬のゴールが決まってFC東京が2-0で勝利。逆転優勝を狙う神戸は手痛い敗戦を喫している。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)