27日投開票の衆院選で政治団体・日本保守党が3議席を獲得した。代表を務めるベストセラー作家の百田尚樹代表(68)は29日の会見で、選挙を振り返りつつも政治に新規参入する障壁の高さに対する憤りを述べた。
【映像】百田代表「もう本当ムカついてる」発言の瞬間【会見ノーカット】
百田代表は3議席獲得という結果に対して「最低限の目標は果たした」「スタートラインに立てた」と述べた一方で“政治への新規参入の難しさ”について「憲法違反ではないか」と怒りを滲ませた。
「本当にムカついている。既存の政党から立候補する場合とそれ以外から立候補する場合ではこれほど“差”があるのか。これは既存政党の支持者が多い少ないという問題ではなくそれ以前に、もう足枷、手枷を課せられている。これは例えば100メートル走において『お前たちは新規参入だから5メートル後ろから走れ』『鉄アレイをつけて走れ』という形で勝負させられているようなものだ。これはもう憲法違反ではないかと私は思う。こういうハンディキャップを背負わせるような法案が、いつ、どこで通ったのか」
百田代表の発言を受けて有本香事務総長も「政見放送やビラの数も差があった」と補足し、「100歩譲って『重複立候補はできない』という条件を残したとしても、ビラとポスターの数は一緒にすべき。あまりにも公平さに欠ける。そのあたりは今後国会の中で今回議席を得た者たちが問題提起をしていく」と述べた。
さらに百田代表は「私たちは今回、11ブロックのうち6ブロックの比例で戦った。国政政党は『うちは比例で通っても1人ぐらいかな』という時は1人出し、『2人ぐらいかな』と思ったら2人出して、1人当たり600万円かかる。ところが、政治団体は例えば私も戦った近畿ブロックにおいて定数の20%以上の人間を候補者に出さないと、そもそも比例で受け付けないという“謎の理屈”がある。そのため、私たちは近畿では絶対に通らないんですけど、6人の候補者を用意しなければいけなかった。これだけで3600万円だ。私たちはなんとかお金をかき集めて、各ブロックで1億数千万ぐらいのお金を集めて比例6つのブロックに立ったのだ。青雲の志を持って新しい政治正義を立てて比例ブロックで戦おうと思ったグループがいても無理だ。何億円というお金を用意できるはずがない。つまり、現実的には新規参入は比例ブロックでは立候補できないというルールになっている。おかしいと思わないか」と述べた。
(ABEMA NEWS)