【明治安田J1リーグ】東京ヴェルディ1-1ヴィッセル神戸(11月10日/味の素スタジアム)
まるで漫画の世界のような鮮やかな一撃だった。ヴィッセル神戸のDF山川哲史は、コーナーキックからのこぼれ球をボックス内で胸トラップすると、ストライカーのような強烈なボレーを突き刺した。これで2試合連続となる今季3点目を決めた山川には、ファンもSNSなどで「ブルーロック出身やろ!」と大騒ぎだ。
注目の先制弾は開始早々の7分、神戸が右CKを獲得した場面で生まれた。キッカーのMF扇原貴宏が左足で内巻きのボールを蹴り込むと、競り合ってこぼれたボールは東京ヴェルディのFW木村勇大に頭でクリアされる。しかし、これはボックス内に上がる中途半端なものとなったことで、山川がすぐさま反応した。
密集地帯の後方でフリーとなっていた山川は柔らかい胸トラップで勢いを殺すと、落ち際のボールを右足で振り抜いた。強烈なシュートは東京VのDF千田海人の太ももをかすめて方向を変えながらゴールネットへと吸い込まれた。ボックス内には東京Vの選手11人が全員集結している中で、山川はその守備を一瞬にして無効化。試合序盤のセットプレーのチャンスを確実にモノにするゴールで、まさにFWのような決定力を見せつけた。
このゴールにはベンチのメンバーも飛び出して喜んだが、まるでストライカーのような一撃に対して驚きの表情を見せる味方の姿もあった。
SNSでも「熱いぜてっし!」「ベンチメンバーも驚いてるw」「なんで今まで隠してたんだ!」「連覇にまた近づいた!」「君は最高だ!」と歓喜の声、さらに「ブルーロック出身やろ!」「FW転生山川哲史」と、漫画のような鮮やかで強烈なボレーであることに驚きを隠せないコメントが多数みられた。
今節を首位で迎え、悲願の連覇を狙う神戸にとってはアウェイで奪った値千金の先制弾。その後も終盤までそのリードを守ったものの、試合終了間際の90+1分、ちょうどアディショナルタイムに入ったところでホーム東京Vに同点弾を許し、1-1の引き分けで終了。神戸にとっては勝ち点がこぼれ落ちた手痛いドローとなった。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)