【W杯2026アジア最終予選】中国代表 1－3 日本代表（日本時間11月19日／廈門白鷺体育場）
まさにワールドクラスのコンビネーションだった。日本代表のMF鎌田大地が送り込んだキラーパスを、FW古橋亨梧が足元にピタリと止めて前を向いた瞬間、元日本代表の解説陣も唸り声を挙げた。岩政大樹氏は「中村憲剛かと思った」と盛り上がり、SNS上でも「世界水準だ」といった話題で持ちきりになった。
圧巻の連係が飛び出したのは、日本代表がW杯2026アジア最終予選で中国代表と対戦した後半アディショナルタイム、94分のことだった。3－1とリードする日本代表は中盤で落ち着いたパスワークを見せてリズムを保っていたが、MF遠藤航→MF田中碧を経由して相手陣内で中央右の鎌田にボールが渡った瞬間、スイッチが入った。
前を向いた背番号15は、インサイドキックでとてつもないスピードの縦パスを繰り出した。これを受け取ったのが古橋だ。相手の4人の最終ラインのうち、センターバック2人のわずかな"中間スペース"に立っていたその場所に高速パスが届くと、半身の状態の古橋はこれを左足でピタリとトラップしてゴールに迫った。オフサイドフラッグが上がり古橋がわずかに前に出てしまったものの、パスを"ビタ止め"した瞬間、中継の解説陣が唸り声を挙げた。
実況・西岡明彦氏が「決めてこいというスピードのあるスルーパス」と伝えると、中村憲剛氏は「いや、惜しい。出す側からすると、おそらく出したくなるんじゃないかと思います。足元にドンピシャにつければ、前にスッといくイメージはあると思う」と、現役時代はまさに"出し手"として才覚を振るった選手目線で見解を語った。
さらには、岩政大樹氏も「僕、今、憲剛さんかと思った。見えた」と言えば、林陵平氏も「見えましたね、（憲剛さんの）残像が」と大盛り上がり。これには中村氏も「いや、彼の方がいいパスを出しますよ」と謙遜しつつも、「でも、ホントに。わかりやすいですよね。出す方からすると。常に相手の中間に立っているので、出す方も、マークについていないから出したくなる」と、興奮を抑えきれない様子でハイレベルな連係に言及していた。
この試合、鎌田は64分から、古橋は77分からピッチに立ったが、終盤のわずかな時間で存在感を示した。2人の繰り出したコンビネーションにはファンもSNSで「鎌田世界水準のパスだww」「鎌田のメッセージ付きパス」「あのパスがバンバン通せるなら古橋は活きる」「鎌田は古橋の好きそうなパス出せるね」「オフサイドか〜パスも抜け出しも完璧だったのに惜しい！」と、中国代表を翻弄したプレーを絶賛するコメントを次々に投稿していた。
（ABEMA de DAZN／サッカー日本代表）
