3日夜、韓国・尹錫悦大統領が民主化後、初めて「非常戒厳」を宣布したことで、同国内は大混乱に陥っている。非常戒厳そのものは、わずか6時間で解除されたため、国会が解散され、尹が全権を握るという事態にはつながらなかったが、非常戒厳が出された影響は大きく、関与したとされる金龍顕前国防相が逮捕されると、拘置所で自殺を図ったことが明らかになるなど、緊張状態は続いている。
 韓国警察のトップ2人も内乱の疑いで拘束され、大統領室や警察庁などの家宅捜索も進む中、野党は12日に2度目の弾劾訴追案を発議、14日には採決され、今回は与党からの造反もあり、可決濃厚と見られている。そんな中、韓国内では右派、左派、支持政党の違いなどで深刻な分断が進み「思想的内戦状態」とまで言われる状況だという。『ABEMA Prime』では韓国情勢に詳しく、最近『比較のなかの韓国政治』(有斐閣)という本を出した同志社大教授の浅羽祐樹氏に、非常戒厳をめぐる騒動と韓国社会の分断の現状を聞いた。