そんなカッティさんには、ベネズエラを出たときに立てた3つの目標がある。ひとつめは、ベネズエラで暮らす子どものために家を建てること。ふたつめは、車を買うこと。そして最後の目標は、土地を買って不動産オーナーになること。すでに家と車は購入済みで、最後の土地の購入も、もう少しで叶いそうなのだという。どこに土地を買うのかと尋ねると「コロンビアとベネズエラにひとつずつ」とカッティさん。すべての目標を達成できる目処が立ったため、風俗嬢の仕事はあと半年で辞める予定なのだそうだ。
ちなみにカッティさんが暮らす5畳1間のアパートは、家賃約1万2000円。子どものために身を粉にして働き、生活を切り詰め、必死にお金を貯めてきたのだろう。しかしその後のインタビューで、カッティさんはこんな言葉を口にしていた。「一生懸命働いてお金を貯めたけど、最終的に思ったのは、お金は人を幸せにするものではないということ。お金は1番じゃない。子どもと一緒に過ごす時間はお金で買えないわ。本当の幸せは子どもと一緒に過ごす時間だと気づいたの。これが異国の風俗で働いて学んだこと」。そう話す彼女の目には、涙がにじんでいた。
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