アムロが操縦すればガンキャノンだってこの動き!「機動戦士ガンダム」第16話では、普段は通信士や医療担当としてアムロ・レイ(CV:古谷徹)を支えるホワイトベースの一員であるセイラ・マス(CV:井上瑤)がなぜかガンダムに乗って出撃した。案の定ピンチに陥ったガンダムを守るため、アムロはガンキャノンで奮闘する。その戦いぶりは、まるで人間の格闘家のようだった。
【映像】ガンキャノンが決めた全力サッカーボールキック(18分35秒ごろ〜)
ホワイトベースは中央アジアを西へと進んでいた。そんな中、地球連邦軍総司令官レビル将軍から“ジオン公国軍マ・クベ大佐の主力部隊を叩くため5日以内にカスピ海を渡れ”という伝令が届いた。しかし、ホワイトベースでは食事用の塩が不足しており、補給のため塩水湖への迂回を余儀なくされていた。
ホワイトベースの進路変更を察知したマ・クベは、猛将ランバ・ラルの部隊に情報を共有し、ホワイトベースを追わせた。ホワイトベースのレーダーは、1機で接近する正体不明の機体を捉えると、これに対してブライト・ノアはガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの出撃準備を命じた。
“たった1機の敵”という情報に反応したセイラは、特命と偽ってアムロより先にガンダムへ乗り込んだ。実はセイラには、実兄であるジオン軍のシャア・アズナブルの情報を得るため、ジオン兵と接触を試みたいという思惑があったのだ。しかし、操縦シミュレーションと実践の違いに苦戦し、結果としてセイラはただの足手まといになってしまった。
その間、アムロはガンキャノンを操縦し敵モビルスーツと応戦。セイラの乗るガンダムはザクにメインカメラを破壊され、捕獲される寸前まで追い詰められていた。しかし、アムロがザクを1機撃破すると状況は好転した。ランバは撤退命令を出し、ザクもガンダムの捕獲を中止した。
アムロは撤退しようとするザクの行く手を阻むと、頭部に強烈なパンチを放った。さらに体勢を崩したザクに全力のサッカーボールキックを決めた。その滑らかな動きはまさにバーリトゥード、人間の格闘家のようだった。
戦闘終了後、倒したザクの頭を持って引きずりながらホワイトベースに持ち帰るアムロの姿は勇ましくもあり、ちょっと野蛮でもあった。また、ガンダムだけでなく中距離援護砲撃を主とするガンキャノンで華麗な近接戦闘を見せたアムロの操縦技術は、視聴者に“モビルスーツならなんだって同じように扱えるのか……”と思わせるほどの腕前だった。
アニメ「機動戦士ガンダム」は1979年4月から1980年1月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったものの、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれるなど空前のヒットに。現在に至るまで数多くのシリーズやスピンオフなどの派生作品が制作され、高い人気を誇る。
(C)創通・サンライズ