今回プジョルジョDは、チャム族の大家族に密着した。62歳のコーンさんには12人の子どもがおり、孫まで入れると家族は総勢60人。一家は湖に浮かぶ5軒の家で生活を送っている。そして、冒頭で触れた長女の婿養子・チュナさんも、チャム族の出身だ。チュナさんは、コーンさん一家とは別の集落で生まれ、6歳まで水上生活をしていたが、父親がベトナム人と結婚したことで国籍を取得。カンボジアの首都・プノンペンに移り住んだのだという。
しかしその後チュナさんは、運命の女性と出会ったことで、再びトンレサップ湖で暮らすことに。陸と水上、異なる環境にいた2人の出会いは、なんとFacebookだという。それにしても、大都会のプノンペンと、トンレサップ湖での生活はまったく環境が異なるが、チュナさんに迷いはなかったのだろうか。プジョルジョDが尋ねると、チュナさんは「彼女と一緒にいられるなら、すべてを捨ててもいいと思った」と、愛する妻への想いを口にした。
2019年にFacebookで出会ったチュナさん夫妻は、わずか数ヶ月で結婚。水上のホールで挙式した日のことを、チュナさんは「参列者がたくさん来て本当にうれしかった」と振り返った。
現在は水上で幸せに暮らしているチュナさん夫妻だが、ここでの生活には限界が訪れようとしている。水質汚染などの影響を受け、漁獲高が激減し、漁で生計を立てることが難しくなっているためだ。そんななかチュナさんは、「いつか家族でプノンペンに住む」という夢を叶えるため、努力を重ねている。水上の家の床下を使ってナマズを養殖しているほか、昼夜を問わず漁に励み、お金を蓄えているのだそうだ。その原動力となっているのは、家族への深い愛。チュナさんは「家族のためにできることはなんでもやりたい。家族がいれば幸せです」としみじみ話していた。
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