元世界ランキング4位で現在74位の錦織圭が、全豪オープンの1回戦で劇的な大逆転勝利を飾った。セットカウント0ー2から大逆転となった4時間の死闘。フィナーレの瞬間はとても感動的な雰囲気となった。
2019年以来4年ぶりに出場となった錦織は日本時間12日の1回戦で、予選勝者であるブラジルのチアゴ・モンテーロ（世界ランク106位）と対戦。5年ぶり2度目の顔合わせとなった今回の一戦は、モンテーロの強打に手を焼く場面が見られるなど終始相手のペースに。そのまま第1セットを4ー6、第2セットを6ー7と連続で落として崖っぷちの状況となった。
しかしここから錦織が息を吹き返す。第3セットを7ー5で取ると、第4セットは一気に攻め立てて6ー2としてセットオールへと持ち込む。すると最終セットも流れは錦織。第9ゲーム、40-15から相手のサーブを冷静に打ち返してラリーに持ち込む。最後は集中が切れたモンテーロのリターンがネットに当たってゲームセット。その瞬間、錦織は両手に拳を握り何度も震わせて喜びを表現した。
4時間に渡る大熱戦に、コーチ陣もお互いの健闘を讃えあうように握手。さらに会場では駆けつけた日本のファンだけでなく、海外のファンもスタンディングオベーションで大逆転劇を称えた。
この激闘はSNSでも話題に。ファンからは「まさに脱帽。ケガを乗り越えてコートに戻ってきた。特に錦織の5セットは必見だ。彼は間違いなく今年最初のハイライトだ」「Awesome Kei! 」「とても美しい試合だった」「錦織が再び輝いた」「ケイが戻ってきた！素晴らしい試合をありがとう」といったコメントが見られた。
錦織は試合後、WOWOWのインタビューで「今もまだ実感はないですね。負けをかなり覚悟していた。正直諦めていた部分もあった」と激戦を振り返った。
（ABEMA／WOWSPO／全豪オープンテニス2025）
