これは……ケンタウロス……? 接近してくるモビルアーマー1機に対して、ホワイトベースはガンタンクに出撃命令を出した。アムロ・レイ(CV:古谷徹)も“試したいことがある”と、後を追うようにガンダムで出撃した。そこで登場したのは、ガンダムの下半身にGファイターのBパーツを合体させた“ガンダムMA形態”だった。その不格好さからか、敵からも「出来損ない」と言われる始末だった。
シャア・アズナブル(CV:池田秀一)が指揮するザンジバルの追撃を退けたホワイトベースに、1機のモビルアーマーが接近してきた。その正体は、シャア大佐に出撃を志願しながら、制止されていたデミトリー曹長(CV:古川登志夫)だった。
ホワイトベースは強襲してくるモビルアーマーをキャッチすると、ガンタンクに出撃を命じた。その後、アムロも「こちらでも考えていることがある」と、ガンタンクに遅れて発進した。ガンタンクが接触したモビルアーマー「ザクレロ」は、黄色のボディとピエロのような異様な顔が特徴的な機体で、一度見たら忘れられない奇抜なデザインだった。
だが、翻弄されるガンタンクの後を追ってやってきたガンダムもその奇抜さでは負けていなかった。なんと、ガンダムは下半身にGファイターのBパーツをドッキングさせたモビルアーマー形態で登場したのだ。
この形態は敵モビルアーマーの高い機動力に対抗するためにアムロが独自に考案したもので、不格好ながら通常形態より高速での戦闘が可能だった。まさかガンダムだとは思っていなかったデミトリーは、「別のモビルスーツか? それにしちゃ速すぎる。このスピードは一体なんだ?」と、その速さに驚いていた。デミトリーはガンタンク、ガンダムMA形態のことを「出来損ない」と揶揄していたが、次第に動きを読まれ、最後はエンジンにビームサーベルを突き立てられ爆散した。
“脚なんて飾り”といえば、ジオングを思い浮かべるが、そのジオングが登場するより前に、モビルアーマーの出現に合わせてスタイルを変えて戦うアムロの頭の柔軟さと強さを、改めて感じさせるワンシーンだった。
アニメ「機動戦士ガンダム」は1979年4月から1980年1月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のアニメに多大な影響を与えた。再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれるなど空前のヒットに。現在に至るまで数多くのシリーズやスピンオフなどの派生作品が制作され、高い人気を誇る。
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