【ベルギーリーグ】デンデル 2-1 シント=トロイデン(日本時間2月9日/フローラン・ベークマンスタディオン)
納得のいかない判定だったに違いない。シント=トロイデンのDFヴァン・ヘルデンがボックス内で背後から相手選手に押されると、右腕がボールに触れてしまう。故意ではなかったものの、VARチェックによってPKを宣告された。22歳のDFをはじめ選手は猛抗議したが、判定は覆らなかった。
注目のシーンは、シント=トロイデンが第25節にデンデルと対戦した35分のことだ。デンデルのMFラグナー・オラットマングーンが右サイドからボックス内右にボールを放り込んだ。これに反応したのは、デンデルのMFロマン・クヴェトとシント=トロイデンのヘルデン。両者が競り合うと、ヘルデンがクヴェトに背中側から押され、右手がボールに当たった。
その直後、クヴェトは激しいジェスチャーでハンドをアピールし、ヘルデンは両手を広げて何もなかったことを主張する。主審がVARスタッフと交信する中、オンフィールドレビューへ。審判が確認するリプレイ映像には、ヘルデンの右腕がボールに当たっている決定的な瞬間が映っていた。それを見た実況の喜谷知純氏も「クヴェトと競り合いながら対応したヴァン・ヘルデン。その右手にボールが当たっているように見えます。これがハンドに該当するかどうか」と伝えている。
事象発生から約3分後、主審が示したのはヘルデンのハンド。すなわち、デンデルのPKを宣告したのだ。
デンデルのホームスタジアムから歓声が起こる中、アウェイチームの選手は受け入れることができない様子。ヘルデンは一目散に主審に詰め寄り、必死に“無実”を訴える。人差し指を横に振るジェスチャーで何度もアピールし、そこにFWディディエ・ランケル・ゼやロイック・ラプッサンも加勢したが、判定は覆らない。フェリス・マッズ監督もベンチ前の副審に異議を唱えた後、ペットボトルを蹴って怒りを露わにしていた。
結果的には、39分にデンデルのFWブルーニー・ンシンバのPKが決まり、シント=トロイデンは2試合連続でPK弾を食らうことに。ヘルデンは先制を許した直後も判定に異を唱えており、アンラッキーなプレーの結末は可哀想と言えるものだった。
(ABEMA de DAZN/ベルギーリーグ)






