【セリエA】カリアリ 2-1 パルマ(日本時間2月9日/ユニポール・ドーモス)
日本代表GKも対処しようのない見事な一撃だった。パルマのGK鈴木彩艶はボックス外から放たれたミドルに飛びついたものの、ゴール左隅の“神コース”に決まる一発になす術なし。ファンもSNSで「ゴラッソすぎて彩艶もノーチャンス」と嘆くようなゴールだった。
パルマはセリエA第24節にアウェーでカリアリと対戦。残留を争う両チームの“シックスポイントマッチ”は、パルマが57分にオウンゴールで先制を許す苦しい展開の中、70分にさらに状況を難しくする場面が訪れてしまった。
カリアリが自陣でのボール奪取から中央を攻め上がり、左サイドのFWフロリネル・コマンへと展開。このルーマニア代表FWは、2月3日にカタールのアル・ガラファからローン加入したばり。69分にピッチに立ってセリエAデビューを飾ると、そのわずか1分後、最初にやってきたチャンスで自身の存在価値を証明してみせたのだ。
右足のアウトでパスをトラップしたコマンは、ワンタッチで縦に運ぶと、次のタッチで右にカットイン。そして4タッチ目で右足を振り抜くと、縦回転で放たれたボールは強烈な勢いのままゴール左隅へと突き刺さった。パルマ守護神の鈴木も横っ飛びでシュートに反応したものの、スピードに乗ったボールに触れることすらできず唖然。立ち上がった後に両手を叩いて悔しがった。
このゴールには実況・河村太朗氏も興奮気味。「目の覚めるようなシュート。鈴木彩艶も対応できませんでした。ものすごいシュートです。コースも完璧です。場内が騒然としている感じです」と、絶大なインパクトを放つフィニッシュに感嘆している様子だった。
ファンもSNSで「ゴラッソすぎて彩艶もノーチャンス」と同情する一撃であり、他にも衝撃的なデビューを果たしたFWに対して「こっちのコマンもすごい」と、同名のバイエルンFWと比較するコメントも見られた。
試合は2-1でカリアリが逃げ切り、コマンのゴールが決勝点に。試合後にはカリアリのダヴィデ・ニコーラ監督も「この勝利には大きな価値がある」とパルマを抜いて降格圏を脱したことに言及しつつ、コマンについても「彼のような能力の選手が加わったことで全てが簡単になった」と、いきなり結果を残した新ストライカーのゴールを喜んでいた。
なお、2失点を献上した鈴木は、イタリア・メディア『TUTTO mercato WEB』で「前半にいくつかのミスを犯した」と「4.5」と低評価となり、「(1失点目の)オウンゴールについても、コマンのゴールについても何もできることがなかった」と寸評されている。
(ABEMA de DAZN/セリエA)





