【UEFAチャンピオンズリーグ】ベンフィカ 3-3 モナコ(日本時間2月19日/エスタディオ・ダ・ルス)
風格さえ漂う落ち着きぶりだった。モナコの日本代表MF南野拓実は、自陣ペナルティエリア内で相手選手が1人、2人、さらにもう一人プレスをかけてくる中、ボールを失えば失点しかねない状況で鮮やかにボールをキープ。相手をヒラリとかわし、見事に圧力を剥がしてみせた。
注目のシーンは、ベンフィカのホームに乗り込んだCL決勝トーナメント・プレーオフ2ndレグ60分のことだった。1-2で1点を追いかけるモナコは、ベンフィカの攻撃に対しジリジリとゴール前まで迫られていた。そんな中、ペナルティエリア内でボールを奪ったDFウィルフリード・シンゴが近くの南野へとパス。ボールを奪い返そうと、南野に対してベンフィカのFWゼキ・アムドゥニとMFジャンルカ・プレスティアーニが素早くアプローチをかけてくる。さらに、MFフレデリク・アウルスネスも一拍遅れてプレスをかけてきて3方向から制限をかけられてしまう。しかし南野は、なにも慌てることはなくターンをして左足で前方へとボールを送った。
南野からパスを受けたMFラミン・カマラはカウンターを仕掛けようと縦パスを入れたが、ボールはMFマグネス・アクリウシェから少しズレてしまい再び相手ボールに。だがパスを出してから足を止めていなかった日本代表MFが猛スピードでプレスをかけにいくという、泥臭さも同時に見せた。
南野のプレス回避を起点にフィニッシュまでは持ち込めなかったものの、モナコはこのプレーでラインを押し上げることができ、慌しかったディフェンスに少しの落ち着きが取り戻された。
しかしモナコは、1ゴールを挙げて香川真司、前田大然を抜いて日本人のCL最多得点記録を樹立した南野の奮闘も虚しく2戦合計3-4で敗戦。大会から姿を消すことになってしまった。
(ABEMA/WOWSPO/UEFAチャンピオンズリーグ)
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