【AFC U20アジアカップ】U-20イラン代表 1－1（PK3ー4）U-20日本代表（日本時間2月23日／深圳ユース・フットボールトレーニングベースセンター・スタジアム）
U-20日本代表のDF髙橋仁胡（セレッソ大阪）が顔面ハイキックの被害……。非常に危険なシーンにはファンもSNSで激昂のリアクションを示していた。
U-20日本代表は2月23日、AFC U20アジアカップの準々決勝でU-20イラン代表と対戦。疑惑の判定からまさかの先制を許すもMF小倉幸成の強烈ミドルで追いつき、1－1のまま120分を戦ってPKスコア4－3で勝利。U-20ワールドカップ出場権を獲得し、大会もベスト4入りを果たした。
この一戦は、体格で上回るうえ、荒々しいイランのラフプレーに苦しんだ試合でもあった。たとえば78分のワンシーンだ。相手陣内でのルーズボール争いに、バルセロナ・カンテラ育ちの左サイドバックとして知られる髙橋が鋭く反応した、次の瞬間だった。
髙橋は相手陣内の左サイドで高く跳ね上がったボールを、ヘディングで処理しようとした。しかし、やや遅れてボールにアプローチしてきたイランのMFヤグーブ・バラジェが、なんと足を高く振り上げてボールを触ろうとしてきたのだ。
バラジェのプレーがハイキックのような形になり、髙橋の顔面にヒット。背番号3は顔を抑えながらピッチに打ちつけられ、芝生の上を何度も回転して痛みを訴えた。
スタジアムが騒然とし、日本の選手たちも危険なプレーに抗議する中、主審は即座にバラジェに対してイエローカードを掲示。危険極まりないプレーを咎めており、実況の福田浩大氏は「髙橋が頭で触ろうとしたところに右足を出してしまいました。イエローカードです」と伝えた。
このシーンに対してファンからは、「ニコ、怪我だけするなよ」「足はいってるやん」「危なすぎるだろ」「ニコに怪我させたら許さんぞ」「当たったのが足裏じゃなくて良かった」「肝が冷えた」「大丈夫か？」など、SNSでは怒りと不安の声が寄せられていた。
状態が心配された髙橋だったが、無事に起き上がり、しかめっ面をしながらハイキックを受けた場所を確認してポジションへと戻る。その後もタフにプレーし続け、延長戦を含めた120分を走破した。勝敗を決するPK戦では3番手として右に放ったシュートを止められるも、日本はその他の4人が成功させてPKスコア4－3で勝利し、髙橋は安堵と喜びから涙目になっていた。
髙橋は飛び級で出場していた2023年大会で準決勝敗退を経験しており、今大会にかける意気込みはいわば人一倍。2月26日のセミファイナル（相手はU-20オーストラリア代表）では、2年前のリベンジを期す。
（ABEMA de DAZN／AFC U20アジアカップ）
【AFC U20アジアカップ】
2025年2月12日から3月1日まで中国で開催。グループステージは16チームがグループAからグループDに分かれて戦い、各組の上位2チームが決勝トーナメントに進出する。準決勝に進出した上位4か国が、2025 FIFA U-20ワールドカップ（チリ開催）の出場権を獲得する。日本は前回の2023年大会で準決勝敗退、今大会は2016年大会以来となる優勝を狙う。
