【明治安田J1リーグ】ヴィッセル神戸 0-1 アビスパ福岡(3月1日/ノエビアスタジアム神戸)
その瞬間、多くのサポーターも頭を抱えた。アビスパ福岡のDF上島拓巳が、FW大迫勇也に対するプレーで2度目の警告を受けて退場に。今季初勝利を目指して戦うチームの中で、得点差や残り時間を考えても不用意なプレーだったという声が広がっている。
開幕3連敗スタートとなった福岡は、明治安田J1リーグ第4節で昨季の王者であるヴィッセル神戸と敵地で対戦。40分にオウンゴールから福岡が先制して試合を折り返した。すると神戸が後半から大迫を投入。福岡は3バックのセンターを務める上島が大迫のマークにつく。
53分、空中戦の競り合いの中で、上島が大迫の足首を踏んでしまいイエローカードが提示される。そして75分に問題のシーンを迎えた。ロングボールの競り合いで、大迫と上島が接触。大迫がその場に倒れ込むと、すぐに主審のホイッスルが吹かれた。このプレーを目の前で見ていた上田益也主審は、迷うことなく上島にイエローカードを提示。2枚目となり、上島は退場処分となった。
上島は両手を広げながら主審にアピールし、何度も詰め寄る。MF見木友哉も頭を抱えながら、主審に懇願するように迫った。しかしリプレイを確認してみると、競り合いで体を前に入れる際に上島が左手で大迫を引き倒すような動きを見せていた。解説の橋本英郎氏は「最初の段階は良かったのですが、その後の引き離す時に手が触れている。ファーストアクションは大丈夫でしたが、セカンドアクションで顔に手が当たってしまった」と妥当な判定だとの見方を示した。
このプレーについてSNSでは「ちょっと荒すぎたなー」「引っ張ったんか」「今回はあかんですよ上島さん」「熱さが違う方向に出ちゃったな」「あああ、上島がやらかした」と言った声が多く見られた。また「熱いプレーは好きだけど、この状況でやることかな?」「1枚貰ってる選手がやる行為ではない」「無理にあそこで奪おうとする必要はなかったんじゃ?」と状況判断に苦言を呈する声も見られた。
1人少ない状態で残り15分間を戦い抜いた福岡は、1ー0の逃げ切りに成功。神戸戦では2000年以来25年ぶりとなる白星を飾った。
上島は、中央大学から柏レイソルでプロビュー。2020年には当時J2だった福岡にレンタル移籍し、プロ初ゴールを決めている。その後横浜F・マリノスでのプレーを経て、今シーズンから5年ぶりネイビーのユニフォームに袖を通す。今季は4試合ですでに4度の警告を受けるなど荒さも目立つが、金明輝監督の下、開幕から4試合連続スタメン出場となるなど主力として大きく期待されている。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)