【UEFAヨーロッパリーグ】ソシエダ 1-1 マンチェスター・ユナイテッド(日本時間3月7日/アノエタ)
ソシエダの日本代表MF久保建英が、ディフェンダーの予測を超える縦突破で守備網を破壊した。ドリブルでボックス内に仕掛けたラ・リーガトップレベルのアタッカーは、そこからさらに縦に突破。狭いスペースを切り刻む圧巻のプレーにファンたちが騒然としている。
ソシエダはUEFAヨーロッパリーグ ベスト16の1stレグでマンチェスター・ユナイテッドと対戦。久保は右のウイングとしてスタメン出場した。するとゴールレスで迎えた34分、久保が輝きを放つ。
左サイドにボールを運び出したMFルカ・スチッチが、逆サイドのスペースに向かってふわりとしたサイドチェンジのボールを蹴り込む。これを右足で完璧にコントロールした久保が、MFパトリック・ドルグと対峙した。久保は左足でボールを上を舐めるようにしてジリジリとボックス内に侵入し、鍔迫り合いの状況から一気に縦へ仕掛けた。しかし、久保のドリブルを警戒していたユナイテッド陣営は、ドルグがしっかりとカットインのコースを消しながらついていき、縦のコースにはDFノゼア・マズラウィがカバーに入った。
ゴールラインまで残り1メートルほどの距離まで追いやられた久保。本来ならばバックパスやクロスボールを相手に当ててマイボールにするといった選択肢を取ることが多い。しかしラ・レアルのチャンスクリエイターは違った。そこから左足のインサイドでボールを引き込むようにしてさらに縦へ抜け出し、右足でコントロールしてクロスを上げた。
結果的に相手のクリアによってコーナーキックを獲得となったが、予想を超えたプレーにアノエタに訪れたソシエダサポーターたちからは大歓声が起こっている。
この試合の解説を務めた林陵平氏は「狭いところでもう一個、狭いところに運べるのが久保の良さですね。守備の選手の心理としては、あそこの狭いところからもう一個縦に来るとは思わない。だから対応が遅れる。攻撃側も狭いスペースなのでタッチがズレると出てしまう」とこのプレーを解説し大絶賛した。
ファンも「そこからまた運べるの?」「確かにマークの足止まってたな」「さらにあの奥行くって思わないわな」「その選択肢あるのすげーわ」「あのスペースをさらに行くって発想がすげーよ」「久保だけレベルが違いすぎる」と久保のプレーに驚愕した。
久保は81分にFWシェラルド・ベッカーと交代するまでプレー。チームは、57分に先制を許すが、68分に久保のCKから獲得したPKをFWミケル・オヤルサバルが沈めて1ー1のドローに終わった。
(ABEMA/WOWSPO/UEFAヨーロッパリーグ)