【ベルギーリーグ】アントワープ 0-1 ヘント(日本時間3月10日/ボサイルスタディオン)
ヘントに所属する日本代表MFの伊藤敦樹が、試合終盤に決勝点をアシスト。力強いボール奪取からの正確なパスでチームをプレーオフ進出に導いた。値千金の活躍を現地メディアも高く評価している。
6位ヘントはベルギーリーグの第29節で5位・アントワープと対戦。上位を争うチーム同士の直接対決は、互いに10本以上のシュートを放つ激戦になったが、終盤にアウェーチームが決勝点を挙げて1ー0で勝利を収めた。
83分に値千金のゴールを演出したのが、2024年8月に浦和レッズから加入していた日本代表MFだ。伊藤は右サイドの深い位置でスローインを受けてキープを試みたが、相手DFにボールを突かれてロストしてしまう。ボールはアントワープのMFマハマドゥ・ドゥンビアに渡り、ヘントの攻撃が終わりかけた次の瞬間だった。
ボールロスト後も足を止めていなかった伊藤は、ドゥンビアの左後ろから忍び寄り、相手が右方向へターンするとドンピシャのタイミングで右後ろからタックル。鋭い動きで見事にボール奪取に成功した。
ドゥンビアが呆気にとられる中、伊藤はボックス内の右に進入。右足を振り上げた瞬間、DFジーノ・バン・デン・ボッシュがスライディングタックルを敢行したが、腰の回転と足首のスナップを使ってマイナス方向に折り返す。すると、MFエメ・オングバがダイレクトで合わせ、決勝点が生まれた。
力強さ・技術・判断力の光るプレーでアシストをやってのけた伊藤は、両手を広げながらゴール裏に駆け出し、強く握った拳を下に振って喜びを表した。26歳のMFにとって、これが嬉しい移籍後初アシストになった(ゴールはここまで2つ)。
現地メディア『Het Nieuwsblad』は、伊藤の活躍を高評価。「シンプルだが、堅牢だった。彼のプレーは正しかった。ドゥンビアからボールを奪い、オングバにゴールをプレゼントしたのだ」と綴り、個人採点ではチームトップタイの「7点」を付けた。また、同じくベルギーメディアの『Sporza』も、このゴールシーンを「伊藤はためらっていたドゥンビアからボールを奪い、ペナルティーエリア内に侵入して、絶妙なタイミングでオングバにパスを出した。オングバはヘントでの初ゴールをためらうことなく決めた」とレポートしている。
伊藤の活躍もあって勝利したヘントは、6位以内でレギュラーシーズンを終えることが確定。国内チャンピオンの座とUEFAコンペティション(チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、カンファレンスリーグ)の参加資格が懸かったチャンピオンズ・プレーオフに6年ぶりに進出する快挙を成し遂げた。
(ABEMA de DAZN/ベルギーリーグ)





