
スーパーの棚から卵が消える品薄状態が続いています。アメリカでも卵不足は深刻化していて、地元メディアは「世界中で卵狩りが始まった」と伝えています。
■特売に客殺到 自宅でニワトリ買う人増加

商品が並ばず、スカスカの棚。4日前に都内のスーパーで撮影された写真です。陳列されるはずだった商品は、「物価の優等生」と呼ばれていた卵です。
SNSの投稿
「コメ不足のニュースはよく目にしてたけど、卵まで!?」

今年に入り増加した鳥インフルエンザが尾を引く形で、深刻化している卵不足。11日、安さがウリの都内のスーパーでは…。

スーパーイズミ 五味衛社長
「今までみたいな100円以下はなかなかこれから厳しいんじゃないか。きょうは200円ですけど。3カ所仕入れ先にあたったりして、1円でも安い所を探している」

特売とはいえ、かつての100円以下と比べ価格は倍以上。それでも、午後1時30分の都内のスーパーでは、もうすでに卵が売り切れています。
買い物客(40代)
「買う時にうっと思うが、高くてみんな(安い卵を)狙って求めているという感覚」

再び「エッグショック」が心配されるなか、こんな人まで現れました。
ニワトリを自宅で飼育 山田歩さん(35)
「飼い始めて2カ月、生まれて3カ月」

自宅でニワトリを飼い始めたのは、長野県に住む自営業・山田さんです。今年、自宅の敷地内にニワトリ小屋を作り、10羽を飼育。もうすぐ卵を産み始める予定です。
山田さん
「ここ最近、年々(卵の)金額が上がっているイメージはあって、買わなくて済む良さはあるので。栄養面もそうだが、やっぱり価格で助かると思う」

神奈川県でニワトリの販売を行う会社によると、都心でも飼育用に購入する人が増えているといいます。
■米カリフォルニア州で卵1パック1300円超

「卵事情」に頭を抱えるのは、日本だけではありません。
LA在住・ジャーナリスト 千歳香奈子さん
「『エッグフレーション』という言葉があって、インフレの代名詞的な感じに卵がなっています」

こう話すのは、20年以上ロサンゼルスに暮らす千歳さんです。鳥インフルエンザの影響で、深刻な卵不足に陥っているアメリカでも、卵価格が急騰。千歳さんによると、カルフォルニア州では、卵(12個)の平均価格が1300円を超え、在庫切れの店舗が続出しています。

卵を使う飲食店でも異変が起きています。
千歳さん
「『エッグサーチャージ』という言葉や取り組みはこれまでなかった」

「エッグサーチャージ」とは、料理に卵を1個使うとかかる追加料金のことです。カリフォルニアにある飲食店では卵の仕入れ価格が3倍になり、卵料理をおよそ300円値上げしました。

アメリカが「世界中で“卵狩り”を行っている」とも報じられています。
千歳さん
「ポーランドとかインドネシアとかに大使館を通じて、(卵を)確保できるか打診しているような報道。去年、かなりの量をトルコから7100万個の卵を輸入したみたいで。今年、その6倍を輸入する予定だと言われている」
(「グッド!モーニング」2025年3月12日放送分より)
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