【写真・画像】“トランプ不況”で5人の億万長者は「31兆円」を失った? それでも「関税」に固執する理由とは 1枚目
【映像】「真っ赤なテスラ」に乗り込むトランプ大統領 

 ダウ平均株価が下がり続け“トランプ不況”がささやかれている。

【映像】「真っ赤なテスラ」に乗り込むトランプ大統領 

 イーロン・マスク氏、ジェフ・ベソス氏、そしてマーク・ザッカーバーグ氏などトランプ大統領の就任式に出席した5人の億万長者らが純資産31兆円を失ったという報道もある。

 アメリカ現代政治外交が専門の前嶋和弘教授は「驚く数字だが、そもそもトランプ大統領には『ビジネスマンだから規制緩和をして減税でアメリカの経済を良くするだろう』という期待が大きいと思うが実際はそうではない。多分、減税とか規制緩和、もっと言うと株価よりも関税を重視しているところがあって、市場が不安を感じている。関税はアメリカに対する増税みたいなものになり、結局払うのはアメリカ人であって、トランプ大統領はそれを認めず『外国が払うんだ』と常に言っている。だが関税戦争には勝者はいない。これは大きな問題だ」

 先週アメリカを訪れたという前嶋教授。聞こえてきたのは「トランプリセッション(トランプ不況)」だという。

「バイデン政権の時にあれだけ最初は大変だったが、政府が下支えをして、景気低迷には陥らずにアメリカ経済だけは先進国で唯一良かった。そんなアメリカが自らなんで景気を悪くするの?と」

 就任当初、「関税をかけていく」ということもディール(交渉)のためかと見られていたが、本当に実行していくトランプ氏。

「トランプ大統領は『関税はとてつもなく良いことなんだ』と発言している。『移行期間は大変だが、これが過ぎたら素晴らしくなる』と数日前にFOXニュースでのインタビューで答えており、『え? とんでもなく大変ってことは、これからリセッションだよね。大統領はそう思っていたんだ』と。その後、側近が否定。さらにトランプ大統領が『やっぱり大変なことになりそうだ』みたいな発言をして二転三転している。この人わかっているんだろうか、という状況になっていて、支持者は応援しているが、市場全体では『やっぱりまずいよね』となってきた」

 周りに“軌道修正”できる人はいないのか?

「第一期目の時にはワシントンあるいは様々な財界でもトランプ大統領にNOと言う人はいたが、今回はNOと言う人は最初から入れていないので、なかなか止める人はいない。だが経済学の常識では貿易戦争に勝者はない。絶対損をするわけだが、新しい理論を構築するのかもしれない。関税を上げたらアメリカに企業が来る、企業が来たら雇用が増える。ここまではわかるが、一部の企業は来るが、あとどうするのか考えていない」

 イーロン・マスク氏とトランプ大統領の密月は続くのか?

「政策の関係者と『いつ別れるかな』などと去年からずっとしていたがまだまだという感じだ。トランプ大統領にとってみれば、こんなに使い勝手がいい懐刀はいない。自分の代わりになってディープステートというものがあったとしたらぶっ潰してくれる、いろんなリベラル派とか多様性とか言っている人たちをどんどん政府から追い出す。さらに、一種ピエロのようになってくれ、Xを使って様々な自分のPRをしてくれる。また各国要人と話せるので使いやすい。マスク氏にとってみても、トランプ大統領についていくことは、自分で規制をコントロールすることができるという自身の会社にとってのメリットがある」

「マスク氏はやはりビジネスの人なのでその感覚を政治に持ち込もうという話。ただ、それは利益追求だったり自分にとっての敵を追い落とす事なのでそれを政治あるいは国家運営、世界の国際秩序を作っていくときにそれでいいのかというと全く逆。大きな問題だ」
(『ABEMAヒルズ』より)
 

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