
今、外国人観光客の間で体験型の観光が人気となっています。
【画像】外国人客が興奮「とてもクール」お好み焼きのスタイルについて熱く語る参加者も
■山奥の廃校に外国人客続々

取材班がやってきたのは東京から車で1時間半、千葉県にある廃校。この場所に連日、続々と外国人の姿が。この日は、タイ、ブラジル、ロシア、アメリカから来た5人。
ブラジルからの観光客
「制服を着てヒゲを生やしていると、イケてる生徒か、落第した生徒にしか見えないね」
アメリカからの観光客
「なんだか不良になったみたい!学校じゃなくて、外に出たいわ」

ここで体験できるのが「日本の田舎の学校生活」。

学校体験を運営「運動会屋」 米司隆明代表
「やっぱりアニメを見て学校のシーンがあったからとか、そういうイメージで(外国人観光客が)来るんですよね」
去年から始まったというこのサービス。漫画やアニメで見た日本の学校生活を体験したいという外国人観光客の間で人気に。
米司代表
「(Q.具体的な作品で言うと?)『呪術廻戦』とか『東京リベンジャーズ』。あと『ハイキュー!!』ですかね」

憧れの制服を着て、教室に移動した5人の外国人観光客。
1限目は書道の授業。「花火」や「侍」など好きな漢字を選んで開始。

ブラジルからの観光客
「太い筆のほうが簡単だったよ。細い筆は気を付けないと」
「難しかったね。私は書道があまり上手じゃない」
アメリカからの観光客
「(書道は縦書きなので)筆を上に動かさず、下にだけ動かすというのが新鮮だわ」
こちらの女性が書いているのは「忍者」の文字。

タイからの観光客
「(忍者の文字が)簡単そうだったので書きました」
「(Q.意味は知っていますか?)手裏剣を投げるファイターですよね」
■日本の学校生活体験「給食はかわいらしい文化」
午前中の授業が終わると給食の時間。この日の献立は、カレーライス、揚げパンに牛乳など給食の定番メニュー。

タイからの観光客
「(タイでは)食堂の中に20個ぐらい違う店があって、そこで買ってきて3、4人で食べます。日本だと、みんな一緒に食べるんですね。給食って、かわいらしい文化だと思います」
午後行われた校内見学では、廊下でバケツを持って立っている生徒を発見。

教師役
「彼が何をしているか分かる?」
ブラジルからの観光客
「トレーニングかな」
教師役
「彼は罰を受けているのよ」
男子生徒役
「テストでカンニングをしたんだ」
この学校体験の設定は「昭和の日本」。今では見られない光景ですが…。
ブラジルからの観光客
「ブラジルでは、あのような罰はなかったです。停学になったりとかはあったけど、一番イヤなのは親に言われることですよね」
他にも地震大国・日本ならではの避難訓練や、教室の掃除なども体験。そして最後に卒業式。一人ひとりに卒業証書が手渡されました。
タイからの観光客
「毎回、授業でお辞儀したりとか『よろしくお願いします』とかと言うのが、すごく日本っぽいなと思いました」

アメリカからの観光客
「掃除を自分たちでするところと、給食を他の生徒によそってあげる。この2つがよかったと思います」
当初はアニメファンなどが大半でしたが、今では日本文化を学びたいという人も多く訪れるようになったそうです。
■お好み焼き体験に興奮「とてもクール」

一方、広島駅から歩いて2分の施設では…。
オーストラリアからの観光客
「どんなものか見当もつかないけど、新しいことができるって聞いて、ワクワクしているよ」
イギリスからの観光客
「日本の食事を作れるということで、すごく楽しみ」
中へ入っていくと、目の前に現れたのは巨大な鉄板。ここは、ソースメーカー大手「オタフクソース」がお好み焼きの魅力をアピールしようとオープンさせた体験スタジオ「OKOSTA」です。

2024年は7000人以上の外国人観光客がお好み焼きづくりを体験。2023年には、G7広島サミットで来日したイギリスのスナク前首相も訪れ、話題になりました。

広島のお好み焼きの特徴は具材を重ねていく「重ね焼き」。そして、その上に麺を重ねるのですが…。
ニュージーランドからの観光客
「オーマイゴッド」
さらに、たまごも…。
オーストラリアからの観光客
「これってオムレツみたいだよね」
イギリスからの観光客
「1、2、3、上手よ」
みなさん、ヘラを巧みに使って上手にひっくり返します。初めて作ったというお好み焼き、トッピングも選べます。
オーストラリアからの観光客
「こういう鉄板の上で、そのまま食事をとるのがとてもクールだね。上手にひっくり返せたので、すごく良い気分」
アメリカからの観光客
「(お好み焼きは)とても味わい深い料理で、なおかつ炭水化物、タンパク質、すべての栄養バランスが整っていて、とても素晴らしい料理だと感じたわ」
中には、お好み焼きのスタイルについて熱く語る参加者もいます。

ニュージーランドからの観光客
「大阪のお好み焼きだと具材を混ぜるので味が分かりづらいですが、広島は層になっているので1つ1つの味の違いが分かるわ」
■しょうゆ工場見学で感激

埼玉県の川越は小江戸と呼ばれ、蔵造りの街並みが外国人観光客に人気ですが、そのお隣、川島町にも毎月200人以上の外国人が訪れる場所があります。
ロサンゼルスからやってきたダグラスさんファミリー。

アメリカからの観光客 ダグラスさん
「Googleで『工場見学』と検索して、やってきました」
およそ30年前から何度も日本へ訪れているというダグラスさんが選んだ場所があります。

笛木醤油 12代目 笛木吉五郎社長
「ここは仕込み蔵と呼ばれる蔵です。38の木おけがあります。この部屋の中には、170年前に作られたおけもあります」
老舗のしょうゆ店「笛木醤油」の工場見学ツアー。慣れない英語で案内をするのは、12代目社長の笛木吉五郎さん。
笛木社長
「もろみを混ぜてみてください。写真を撮って。笑って、いいですよ」
ダグラスさんの義母
「これ、どのくらいやらないといけないんですか?」
ダグラスさん
「見るより簡単だね」

もろみを混ぜた後は、材料や熟成期間が異なるしょうゆの食べ比べ。

さらにスイーツ専用のしょうゆもあります。
ダグラスさん
「めっちゃおいしい」
「ロスで手に入るものとは違って味がすごく濃いので、ちょっと付けるだけでいい」
ダグラスさんの妻
「12代も細かく決められた製法をずっと受け継いでいるのが素晴らしいですね」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年3月21日放送分より)
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