
アメリカのトランプ大統領は、教育省の廃止に向けた大統領令に署名しました。
【画像】“教育省廃止へ”大統領令に署名 トランプ氏“悲願”も実現は不透明
“小さな政府”を目指すトランプ大統領。省庁の廃止を試みる、最初の署名です。

大統領令は「権限を州政府に移す」など、法律が許す範囲で、教育省の廃止を促す内容です。ともに掲げるマクマホン教育長官は、第一次政権で中小企業庁長官を務めた友人です。かつて、プロレス団体の経営者として名を馳せた人物に“長年の悲願”の実現を指示しました。

アメリカ トランプ大統領(去年8月) 「人種差別是正論やトランスジェンダーという狂気を学校から締め出そう」
支持層である保守派に「教育省は人種やジェンダーなどの価値観を重視するリベラル思想の温床だ」という不満があるためです。
大統領就任後、すでに廃止に向けた第一歩として、職員の50%削減に取り掛かっています。

トランプ大統領は、その理由を、アメリカの教育投資は、他国を上回っているにもかかわらず、読解力や計算力の乏しい子どもが多く、成績は最下位に近いと指摘しています。ただ、廃止するには議会の承認が必要で、実現は不透明です。

サンダース上院議員(先月13日) 「教育省廃止には議会承認が必要なのは、ご存じですね」

マクマホン氏 「はい。議会との協力なしに廃止できません」
公立学校や、低所得世帯の大学授業料補助などへの影響も懸念されています。

全米有色人種地位向上協会ジョージア支部長 「格差は広がるでしょう。富裕層の子どもは私立学校で高い教育を受けられても、それ以外は取り残されます。目指すべき未来は、そこではありません」