
気象庁は24日、東京の桜が開花したと発表しました。去年より5日早い開花となります。一方で九州などは、だんだん桜の開花が遅れていて、そう遠くない将来に開花しなくなる恐れもあるということです。
【画像】桜の開花に異変 九州・四国では開花遅れも 暖冬の影響か
■東京の標本木にもついに開花発表の日が

長崎地方気象台の担当者
「きょういきなり5輪咲いた。気温が高かったんでしょうね」
去年より2日、早く桜が開花した長崎県。鹿児島では、生憎のお天気の中でも桜が七輪咲き誇り、開花が発表されました。
鹿児島地方気象台の担当者
「3月は比較的暖かい日が続いたので、それで開花に至ったのかと」
大勢の観衆に囲まれた、東京の標本木にもついに開花発表の日が訪れました。

東京管区気象台の担当者
「東京の標本木、今観測しまして6輪認められましたので、東京のほう開花と観測させていただきます」

24日の放送で開花状況を伝えた際には3輪ほどしか開いていませんでしたが…およそ5時間後、気象庁の職員が確認した時にはしっかりと6輪が花開き、開花宣言となりました。去年と比べると5日早い開花です。
埼玉県では、満開の桜に夢中になる人たち。“最も古い桜の一つ”とも言われる「安行桜」が見頃を迎え、歴史あるお寺の境内を濃いピンク色で彩ります。
観光客
「すごくきれい」
「日本人なので桜が一番ね、春が来たって感じ」

見頃の時期が来れば、およそ1000本のソメイヨシノが1キロにわたり咲き誇り、圧巻の景色が広がる埼玉県幸手市の桜の名所では、河津桜と菜の花が共演。
観光客
「すばらしい。ふわ~んとなっちゃう。桜と菜の花が…こんなに菜の花って素晴らしいものなんだって」
都内の花見の名所、上野公園の入口にある枝垂桜の周りには、平日ですが人だかりができていました。
一方で、ソメイヨシノの見頃はまだ先です。

イギリスからの観光客
「妻が2年前に旅行を予約したんです。『桜のシーズンだからきっと見頃よ』と言われて来てみたんですが…だまされました」
観光客
「難しいですよね桜は。日程を合わせるのが大変ですからね」
■この暖冬は…九州・四国の桜に悪影響

今年は平年通りの東京の桜の開花日ですが、実はこの10年、ほとんどの年で平年より早いタイミングで開花を迎えています。

4月1日の時点で開花する地域も、この数十年でかなり北上していることが分かります。
しかし、この暖冬は温暖な気候の九州、四国の桜に悪影響を及ぼすといいます。

森林総合研究所 勝木俊雄氏
「九州南部や四国南部は冬が暖かすぎて、だんだんと開花が遅れる状況だが、これがさらに進むと、実は開花そのものがだんだん減少していく。やがて開花しなくなるんじゃないか」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年3月25日放送分より)
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