
今年1月に千葉オープンしたイチゴ農園。設立したのは地方銀行です。なぜ銀行がイチゴ農園の運営に乗り出したのでしょうか?
【画像】1万2000平方メートルの敷地に2つの農業用ハウス 「紅ほっぺ」など5種類のイチゴを栽培
■日が暮れるまでは農家として…暮れた後は銀行員として働く

今、旬を迎えているイチゴ。1月にオープンしたばかりの千葉市の観光農園では、関係者向けのイチゴ狩り体験会が開かれていました。

1万2000平方メートルの敷地には、2つの農業用ハウスが並んでいます。

栽培されているのは、鮮やかな紅色とイチゴ本来の甘酸っぱさが特徴の「紅ほっぺ」など5種類。育てているのは…。

「ちばくる」取締役総務部長 東城勇太さん
「日が暮れるまでは農家として働いて、暮れた後は銀行員として働く」
実は、ここは全国で初めて地方銀行が設立したイチゴ農園です。運営するのは千葉市に本店を置く「千葉興業銀行」の子会社で、行員4人が栽培を行っています。
一体、なぜ地銀がイチゴ農園の運営に乗り出したのでしょうか?

営業職を30年経験 「ちばくる」目羅雅晴社長
「千葉興業銀行としても人口減少のなかで、非金融部門の取り組みを強化して、お客様の事業の発展や地域貢献によって本業に返ってくると」

もともと千葉興業銀行は、地元の中小企業への融資を本業としていました。しかし、人口減少で地域経済の縮小が懸念されるなか、融資だけに頼らない新たなビジネスを探す必要があるといいます。
ただ、イチゴ農園自体で収益を上げることが本当の目的ではありません。

東城さん
「冷房もつきます。寒ければ暖房がつくと」
このハウスで行われているのは、夏でも収穫できるイチゴの実証実験です。こういった最先端かつ収益性の高い手法に取り組み、ノウハウを地元企業に伝えていくことが目的です。

目羅社長
「我々が農園事業で得たノウハウは地域の商品作りとか、地域産品やコンサルティングに生かしていきたいし、(商品の)ブランディングもさせて頂ければと思っています」
(「グッド!モーニング」2025年3月28日放送分より)
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