
コメの価格高騰が続くなか、農水省が今推している「米粉」です。気になる味はどうなのか。米粉料理の達人が教えてくれました。
■コメ高騰に都内で“奮闘”
70代
「(備蓄米が)出る、並ぶと言ったけど出ていないですもんね」
40代
「価格に影響するならありがたい」
いつ、どこに、いくらで並ぶのか。

備蓄米を巡っては、生協が今月末から4000円を下回る価格で売り出すと明らかにしたほか、ある大手スーパーでは早い店舗だと31日に販売を開始し、価格は3000円台前半になる見通しです。
家計の逼迫(ひっぱく)、解消となるのでしょうか。

番組が向かったのは東京・文京区にあるお店。コメも肉も盛りだくさんの、この牛丼をなんと300円台、格安で提供し続ける「丼太郎」です。
客(20代)
「つゆがすごくおいしい。この物価高の中、ありえないくらい安い」
カレーも驚きの300円台。格安の秘密はコメの“二刀流”戦略にありました。

丼太郎 佐藤慶一社長
「例えば外国産米を取り入れてみた。確かに価格は抑えられたが、味的にちょっとうちの牛丼には難しかった。(外国産米と)国産米をブレンドしてうちの元の味に近づけるようにした」
安さへの思い、その秘密は店のルーツにありました。
表の看板をよく見ると、テープで一文字隠してあります。時をさかのぼると、そこには“牛”の文字が。

実は佐藤社長はおよそ10年前に閉店した牛丼チェーンのスタッフでした。ファンの要望を受け、店を復活させる際、新たな看板を作る資金がなかったため、牛の一文字をとり、丼太郎として出発したといいます。
佐藤社長
「お客さんに満足していただきたいというのが根本にあるので、今の価格(牛丼並390円)で提供できる方法を試行錯誤している」
■コメ高騰の救世主は“米粉”? その魅力は
つい先日の農水副大臣の発言です。

農林水産省 滝波宏文副大臣
「各種の量販店でも米粉や米粉製品を見かけるようになるなど、需要が増加しておりますが、さらに需要を拡大する好循環を形成していくことが重要であります」
今、農水省は米粉の利用拡大の必要性を訴えています。その魅力とは。

揚げ物やピザ、特製カレー、そのルーのとろみ付けなどほぼすべてのメニューに米粉を使用する米粉料理の達人に聞きました。

オーカフェ 大木哲史代表
「白米の米粉と玄米粉。やっぱりお米なので甘みがある」
「(Q.玄米粉を入れることによって?)香ばしさとオイリー感。食物繊維も入るので、生地自体がシャキシャキサクサク」
その出来上がりはクリスピータイプのサクサクした歯ごたえになるといいます。

店主の大木さんは、グルメサイトや農水省にレシピの提案を行っています。
こちらはチキンフライを作るところ。衣が米粉です。
大木代表
「サクサク上がるので食感がより良いのかなと」
「やっと米粉に着目してくれて、動いてくれたなというのがうれしい」

ある製造会社の米粉の価格は、1キログラムあたり税込み500円ほど。その価格について担当者は、今のところコメと比べると上げ幅は小さいとしています。