
世界を魅了するアイデア便利グッズの“2大巨頭”、かっぱ橋と100円ショップ。物価高騰で一体、今何が売れているのかを大調査。“ワザあり”アイデアグッズが続々登場です。
【画像】「すごく簡単」 かっぱ橋で外国人観光客に最も支持を集めたアイテムとは?
■便利なアイデアキッチングッズがずらり

突然ですが、かっぱ橋道具街便利グッズクイズです。3本のワイヤーが特徴的なトング、何に使う道具か分かりますか?ある料理を盛り付ける時このワイヤーが生かされるんです。

正解は焼き魚をキレイにつかむ「パクハグフィッシュトング」。せっかくキレイに焼けても、盛り付けの時に台無し…そんなお悩みを解消する優れものです。ヘラと3本のワイヤーで、ハグをするようにやさしく料理をキャッチします。
アメリカからやってきた女性は、お土産にお買い上げ。
アメリカから
「ちょっと面白い。こんなの今まで見たことない」

こんな、便利なアイデアキッチングッズがずらりとそろうのが、かっぱ橋道具街の名物道具店「飯田屋」。
千葉から(50代)
「見ているだけで楽しい」
「宝箱」

軽い力で回すだけで、クラッシュしたニンニクができるニンニクプレスに、こちらの豚はスポッと卵黄だけをピッグいや、ピックアップ。そんな8500種類以上の道具をそろえる飯田屋で、今、売れに売れている道具があったんです。
福島から
「自分じゃできないから。これをわざわざ買いに来た」
女性
「すごいんですよ。この間買って。きょうはお友達にあげるのに」
■人気の“無駄なく食べるためのグッズ”
この2カ月だけで1000台以上売れているグッズそれは…。

飯田屋6代目 飯田結太社長
「このスライサー。キャベツが高騰したので『もっとおいしく食べたい』。特にこのようなキャベツ専用のスライサーが、もうすごい売り上げになっている」
キャベツがなかなか手が出ない高級野菜となるなか、ニーズが高まっているというスライサー。業務用の包丁にも使われる刃を備え、さびにくく切れ味がバツグンです。

他のスライサーにはない最大のウリが薄さ。なんとわずか0.6ミリ。一般的なスライサーと比べると、その差は一目瞭然。だからこそ、他にはないふわふわ食感を実現できるといいます。
飯田社長
「せっかく買ったキャベツをおいしく食べたい、しっかり最後まで食べきりたい。その両方をかなえるのがこのキャベツスライサー」
キャベツ以外に、カボチャやジャガイモなど野菜チップスも簡単にできちゃいます。
女性
「すごーい。きょう『広島風お好み焼きを作る会』だから」
友人
「大量にいるもんね」
女性
「分厚いと焼きが大変だし」
食材が高い今だからこそ、無駄なく食べるためのグッズがこれまで以上に求められているんです。

食材を無駄にしないがウリのおろし金なのですが、実はおろし金なのに刃がないんです!

一般的には鋭く尖った刃が並びますが、つるんと丸みをおびた突起。これでおろせるのと思いきや、おろせちゃうんです。突起がそれぞれ直角に交差しているから力がうまく分散し、スムーズにすりおろせるというワケなんです。
飯田社長
「ニンニクとか最後まですりおろしたいじゃないですか。刃が怖くて普通のおろし金の場合、ちょっと残っちゃう。でも、この丸みを帯びた突起なら、手をけがすることもないので、安全に最後まですり潰すことができる」
しかも、厄介な目詰まりとも無縁。スポンジが引っ掛からず洗うのも楽々です。
山梨から
「結構簡単にできる」
山梨から 父
「小さい子でもできそう。デカくなっちゃったけど」
■値上げで…「家で楽しい食事体験」増加
近ごろ財布の紐が固くなっているというこちらの女性が買ったのは…。
神奈川から
「私はトングを買いました」
その使い道は?
神奈川から
「スーパーの安い時に買って冷凍するのが大好き。豚肉は100グラム100円以下」
神奈川から
「そんなの売っている?」
神奈川から
「売ってるって。スーパーのチラシを見て、豚肉は100グラム100円以下で買いたいのが私の説。だからトングを買って、100グラムずつ冷凍する」
お得な大容量パックを買って小分けに冷凍する人が増えているそうで、菜箸より使いやすいトングが最近売れているそう。

特に売れているのが「ゆびさきトング」。名前の通り、まるで指先のように使えるため、取りづらい生ハムもしっかりつかむことができます。

常連客だという小林さん(60)は次のように話します。
小林さん
「おばあさんになると、あちこち不具合。手が痛いとか、よく切れないとムダになっちゃう。使いやすい道具に走る」
小林さんが重宝しているというのが、今大人気のパン切りナイフです。
小林さん
「硬いパンも柔らかいパンもキレイに切れる」

あの切りづらい硬いバゲットが、薄く切れてしまうんです。

食パンは同じものですが、一般的なパン切りナイフと比べ、断面のなめらかさが違います。切る時に潰してしまった、うまくきれなくて分厚くなっちゃったなど、せっかく買ったパンを台無しにしてしまうことはありません。
どんなパンもきれいに切れるのは、独自の3種類の形状の刃が並んでいるから。パン以外に、切りづらいのり巻きにも。いろんな食材に応用できます。
飯田社長
「飲食店の料金もどんどん値上げのラッシュだと思う。飲食店で食べる機会を少し減らして、家で楽しい食事体験をする方が、そういうのがかなり増えていると」
今売れているのが土鍋。どこか見覚えありませんか?

そう、名物駅弁『峠の釜めし』にそっくり!実は、「峠の釜めし」の容器を手掛ける益子焼の窯元が作った家庭用のミニ土鍋なんです。

外蓋と内蓋の2重構造のため、噴きこぼれの心配はありません。おコメと水を入れて、20分弱火にかけるだけ。本格的な土鍋ご飯の出来上がり。外蓋は、お茶碗としても使えるんです。
都内から(30代)
「いつもパックのご飯を食べていた。これならちょっとおいしく食べられる」
■「DAISO」の人気便利グッズ
一方、100円ショップ業界トップの「DAISO(ダイソー)」。
都内から(80代)
「こんな今不景気の世の中に、年金生活を豊かにしてくれます」
都内から(60代)
「もう物価高の中で、よく抑えられていられるなって。あっという間に100円、200円値上がりしているモノってある。そういう意味ではありがたい会社さん」
物価高騰の荒波から安さとアイデアで家計を守る最後のとりで。品ぞろえの豊富さは、今も健在です。
都内から(30代)
「よく使うモノなので。本当に消耗品とかは100円ショップで十分かなって。頼っています」

ピクニックなどで活躍するフォークとスプーンが10本ずつ入って110円。でもちょっとした消耗品も、ひと工夫加え進化させるのがダイソーのすごいところ。スプーンとフォークが合体してトングに変身。これならお花見の取り分けに大活躍しそうです。

埼玉から(20代)
「これずっと見つけられなくて。(新宿)に来ると大きいダイソーがある。探しに行こうかなと」

一見どこにでもあるラベルマーカーですが、進化系。ちょっとやそっとではにじまず、水に当てても落ちません。でも、中性洗剤を含んだスポンジで洗うと、みるみるうちに文字がきれいさっぱり消えるんです。
都内から(30代)
「いつもマスキングテープみたいのを貼っては繰り返しやっていたので、これがあると繰り返し使えるんで、めっちゃ便利」

まとめ買いして作り置きする時代に大活躍です。
常連客 加藤さん(77)
「消せる、あら良いじゃない。私にもってこいかもわかんない。ゲットしちゃお」
70代の加藤さん、お買い上げ。その使い道は…。
加藤さん
「おかげさまでふるさと納税で」
スタッフ
「冷蔵庫パンパンじゃないですか?」
加藤さん
「だから3つある。怒られるくらい。どっとくるから、みんなこう分けないと」
なるほど、冷蔵庫パンパン問題にぴったりですね。

さらに、狭い場所でコンパクトに作業できることから「グッドデザイン賞」を受賞した、ベストセラーグッズ「ちょこっとまな板」もさらに進化。

新たに追加された機能が、自立できるようになりました。キッチンに立つ人にとっては、追加機能のありがたみが分かりますよね。
ちょこっとまな板愛用者
「お肉とかは別のまな板を使う。ちょっと野菜用と分ける時、一回立てといて、また使うのにすごく良いと思う」
自立するので省スペースで作業できるのがうれしいポイント。しかも、乾かす時も従来のモノに比べて幅をとりません。さらに、おろし機能と目盛りも追加され、ますます便利になりました。
■外国人に好評のアイテムとは?
アメリカから
「日本に来るたびにダイソーに行く。なんだって見つかるから」
外国人にも大人気のダイソー。この日出会ったのは、カナダから来たキャロリンさんです。
キャロリンさん
「本当に!?面白い、このアイデア最高」

キャロリンさんが感激したのは、バタースティック。底を回すとまるでスティックのりのようにバターが出てきてスイスイーっと塗れる代物。使いすぎ防止にもなって、お財布にも優しいんです。
キャロリンさん
「多分、2塗りで済む」

そして、こちらも外国人に好評。一体、何に使うものか分かりますか?
オーストラリアから
「何か2つのモノをつかむ」
そう、ヒントはこれで何かをつかむことで、キッチンのストレスから解放されます。
オーストラリアから
「ここで卵を挟む、ちょっと変なトング」
「何かをはかる」

正解は、フライパンや鍋に使えるフタスタンド。これがあれば、置き場に困ったり、いちいち汚れを拭くなどのストレスから解放。2段階調節できるので直径18~30センチの幅広いふたに対応します。
オーストラリアから
「とってもクリエーティブ」
「日本人のアイデアはすごく革新的。困りごとを最も簡単にスパッと解決してくれる」
■外国人が感激する便利グッズはかっぱ橋にも
舞台は再びかっぱ橋道具街。ここにも外国人を感激させる便利グッズがあります。
アーリーンさんは、シアトルのシェフ。料理のプロですが…。
アメリカから アーリーンさん
「感動した。これ最高。大抵はこんな浅いのはうまくいかない。Beautiful」

究極のふわふわを追求したというおろし金。実は、飯田社長自らが開発した一品。チーズをおろせば、ふわふわに。硬いショウガもふわふわにおろせます。一般的なおろし金と比較すれば、仕上がりの差は一目瞭然です。

飯田社長
「(おろし金が)トゲの形状だと、繊維を断ち切ることができない。トゲに絡んじゃう。エバーおろしのような刃の形状であれば、繊維を一本一本断ち切ることができる」
ポイントは刃の形。大根をおろすのに最適なトゲ状ではなく、包丁を寝かせたような形状の刃がポイント。ショウガやニンニクなど繊維が残りやすいものに向いているだけでなく、チーズやアーモンドなど、細かくおろすことで香りが立ち、味をより強く感じるそう。様々な食材を引き立てることができるのです。

そして今回の取材中、かっぱ橋を訪れた外国人観光客に最も支持を集めたのが、オレンジなどの柑橘類が簡単に絞れるフルーサーです。
アメリカから
「OH MY GOSH これはいいわ」
アメリカから
「すごく簡単。これ欲しい」

使い方は簡単、開いて1/2にカットにしたオレンジを入れて、ぎゅっと絞るだけ。従来の絞り機のように、力いっぱい果汁を絞る必要なし!両手の力でプレスするだけで、あっという間。気軽にフレッシュジュースが作れるというワケです。
しかも、底には種キャッチャーがついているので、煩わしい種取り作業が不要です。
こちらのフィンランドから来た夫婦。トゥッカさん、エリナさんも、良さを実感してお買い上げ。
トゥッカさん
「フィンランドにはフレッシュなものがすごく多い」
エリナさん
「一つはお母さん用に。きっと喜ぶ」
後日、お母さんにプレゼントした動画を送ってもらうと、とんでもなくおしゃれな映像が届きました。

エリナさんの母 マルヤさん
「フィンランドからこれを試してみましょう」

実はトゥッカさんは映像クリエーター。CMさながらの映像を撮影してくださいました。
マルヤさん
「I love it」
物価高騰から助けてくれるアイデアグッズ。みなさんもぜひ試してみては。