2つの事件のつながりは…大阪夫婦の“遺書”で事件発覚 滋賀・冷凍庫から遺体3人逮捕

滋賀県長浜市で2日、住宅の冷凍庫から女性とみられる遺体が見つかり、この家に住む男ら3人が死体遺棄の疑いで逮捕されました。事件発覚のきっかけとなったのは、120キロほど離れた大阪・堺市で見つかった夫婦の遺体と遺書。いったい、どんなつながりがあるのでしょうか。

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■滋賀の住宅 簡裁事務官ら3人逮捕

事件は、琵琶湖にほど近い、滋賀県長浜市の閑静な住宅街で起きました。逮捕された長浜簡易裁判所事務官・岩瀬龍彦容疑者(49)と、父親・浩一郎容疑者(72)、そして、大阪府堺市に住む野中秀紀容疑者(62)は、この家で女性とみられる遺体を遺棄した疑いが持たれています。

遺体は人が入る大きさの冷凍庫に入れられていて、発見時は凍っていたということです。警察は、3人の認否を明らかにしていません。

近隣住民
(Q.雨戸が閉まっているが)
「ずっと閉めっぱなしだよ」
(Q.息子はこっちで暮らしていた)
「寝泊まりはしていたと思う。息子さんは。親父さんはこっちにいたから」

岩瀬親子は10年ほど前に、長浜市のこの家に引っ越してきたといいます。

近隣住民
(Q.引っ越してきた時は家族で)
「おばあちゃんがいたかな。おばあちゃんと本人と息子さん。3人だと思います」
(Q.おばあさんはもう亡くなった)
「もう亡くなりました。だいぶ前に。葬式してますよ。家族葬だったと思いますけど」

また、別の住民によると、岩瀬浩一郎容疑者はかつて大阪で通信関係の仕事についていて、金銭に関わるトラブルがあり、実家を売却したという話もあります。

近隣住民
(Q.引っ越してきた当時、怒鳴り声は)
「聞こえた。あそこの部屋から。金の話やったのかな。そういう話聞いた。けんか売ってくるような人じゃない。その時は人が変わったように怒鳴りつけていた」

■『大阪の夫婦死亡』で『滋賀の事件』発覚

事件が発覚する前日、この場所から直線距離で約120キロ離れた大阪府堺市である出来事が起きていました。

1日午後8時半ごろ、この家の住む夫婦の長女から「両親がクローゼットの中で亡くなっています」と110番通報があり、駆け付けた警察官が、ウォークインクローゼットの中で夫婦を発見しました。自殺とみられています。

近隣住民
「パトカーと救急車が止まったから何かなと思って。ガタガタとストレッチャーで運んでいた」

夫婦が住む家の大家
(Q.お金のトラブルなどは)
「私のところはないです。保険会社が入っていますので間に」
(Q.滞納などは)
「それはないです」

異なる2つの出来事ですが、結びつけたのは遺書でした。

夫のものとみられる遺書(捜査関係者への取材から)
「滋賀県長浜市でなくなった方がいて、そのままになっていると聞いている。岩瀬浩一郎 龍彦」

さらに遺書には「通報します」という言葉も。この遺書がきっかけで滋賀県での事件が発覚しました。

死体遺棄の疑いで逮捕された3人のうち、野中容疑者は大阪・堺市に住んでいて、岩瀬親子とは親族関係にあります。一方、自殺したとみられる夫婦と岩瀬容疑者らとの関係は分かっていません。

夫婦の知人
(Q.どんな仕事を夫婦は)
「スナック。(夫は)普通の人。ごくごく普通」
(Q.妻の印象は)
「普通のスナックのママという感じ」
(Q.岩瀬容疑者は)
「知らない」
(Q.接点があったか)
「知らない」
(Q.野中容疑者は)
「知らない。なんで自殺したんだろう」

外部リンク
冷凍庫から遺体 簡裁事務官ら逮捕 きっかけは遺書