
コメの値下がりにつながるのでしょうか。23日、政府備蓄米の3回目の入札が始まりました。家庭ではさらなるコメの高騰に備えて、コメを多めに購入して保存する動きもでています。
【画像】備蓄米の流通、先月下旬から始まるも…いまだ届かない都内のスーパーも
■老舗せんべい店…コメの価格高騰に頭を悩ます

淡平 製造役員 天宮純也さん
「生地も生物なので焼き具合を見極めながら、この錐(きり)のお尻のところを持って、反り返っていくのを調整して、形を整えながら焼いていきます」

ひっくり返しながらじっくりと焼かれるせんべい。タレにひたすと、しょうゆのうまみが染みわたります。国産のコメにこだわったせんべいを販売している創業141年のせんべい専門店では、コメの価格高騰に頭を悩ませていました。

淡平 鈴木敬代表取締役
「ここのところで急にものすごく高くなった。4、5年前から比較したらほぼ倍。つらい。主原料ですから」

コメの平均価格は15週連続で高値を更新。5キロあたり4217円と去年の倍以上にはね上がっています。店では、およそ200キロのコメを月に1、2回購入しているため、大きな打撃を受けています。

鈴木代表取締役
「せんべいを小さくするとか薄くすると、それほど大きく値上げる必要はないが、それをすると味が変わっちゃう。そっちのほうが、お客様に怒られちゃう」
5年前から価格を維持し続けてきましたが、今月から1枚につきおよそ20円の値上げに踏み切りました。

鈴木代表取締役
「コメの値上がりは仕方ないと思って。コメだけじゃないから。これは我々の企業努力で頑張っていくしかないのかな」
■コメを多めに購入している人も
23日、政府は備蓄米の3回目の入札を開始しました。おととし収穫された10万トンが対象です。

スーパーイズミ 五味衛社長
「当然(備蓄米)売りたい」
備蓄米は先月下旬から流通が始まっていますが、都内のこちらのスーパーではいまだ手に入らず、一番安いコメも5キロ4838円(税込み)で売り出しています。
政府は中小のスーパーなどに行き渡っていないことを問題視し、今回の入札から卸売業者間の売買を認めることにしました。

五味社長
「もっと早くやってもらいたかった。(前回は)値段的には変わらなかったということで、今度は他(の卸業者)が入ってきたことで少しは変わるのか。少し安くなればいいと思う」
高値が続く状況に、街の人は次のように話します。
30代
「(コメの)価格がかなり上がってるので買ってない」
70代
「値上がりするって聞いてたので20キロ近く買った」

コメを多めに購入している人もいました。
東京在住 40代
「家の中では20キロあって、10キロに戻ったらもう10キロ買っていた。この間20キロ注文したので、マックス30キロあって、残り20キロになったら買い足すのかどうかというところ」

女性は4人家族、ふるさと納税やインターネットでコメを手に入れ、常に20キロのコメを自宅で保存しています。

東京在住 40代
「お姉ちゃんは塾に行く時の弁当とか、下の子は学童に行く時の弁当とかありまして。夏休み、また同じような感じになる。その時、コメはいくらなんだろうとか考える。コメ主食なのであまり困らないようになって、たくさん食べられるようになれればありがたい」
(「グッド!モーニング」2025年4月24日放送分より)
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