実質的には旧村上ファンドと野村絢氏(村上世彰氏の長女)が筆頭株主
現在のフジ・メディアHDの株式の状況としては「日本マスタートラスト信託銀行=12.2%」「レノ(旧村上ファンド系など)=11.8%(4月10日時点)」「東宝=8.7%」「ダルトン・インベストメンツ=5.8%」「レオス・キャピタルワークス=5.1%(2月時点)」となっている。
日本マスタートラスト信託銀行は年金管理に特化した会社であるため、実質的には旧村上ファンドと野村絢氏(村上世彰氏の長女)が筆頭株主といってもいい状況だという。
また、かつてのホワイトナイト、北尾氏は20年の時を経て、今度はフジHDを厳しく批判する側に回り、4月17日の会見では「つくづく僕は堀江君に悪いことをしたなと。20年前の判断は珍しく外れていた。僕はあの人はこの分野にも知見があるし、能力も極めて高い人だと思う。あの人の能力を生かすということは僕としてはぜひやりたい」と述べている。
存在感を増しているがアメリカのアクティビスト、いわゆるもの言う株主であるダルトン・インベストメンツだ。彼らは何を求めているのだろうか?
国吉デスクは「ダルトンが求めているのは、まずは企業風土の改革、それからビジネスモデルの変革だと思う。だから、その目的に向けて各方面からいろいろな人材、専門家を集めてきている。ただ、その取締役候補の中にフジテレビの人間が一人もいないという点は不安、社員のモチベーションの問題もある。4月17日に記者会見を開いたSBIホールディングスの北尾氏も『清水社長は残してもいいのでは』というような話をしていた」と説明した。
レオス・キャピタルワークスについては「藤野社長には二度ほどインタビューしたが、物言う株主とは一線を画している。会社側あるいは別の大株主との対話をしながら企業価値を上げていくというやり方で、物言う株主とは全く違って、対話路線というのがレオスの特徴。対立はしない方向性だ」と述べた。
この先、6月末頃に株主総会があるがそこに向けて何か動きはあるか?
「まず会社側とダルトンが何らかの形で話し合いをすることによって、両方の案の妥協案、あるいは折衷させた案を出せるかどうかが大きなポイントだ。うまく妥協案が出せれば、その案で一本化して、株主総会でそれを可決する形で、会社と大株主が対立しないで済む可能性が今のところ高い。それがうまくいかなかった場合、会社側の提案とダルトン案で真っ向対決して、委任状争奪戦(プロキシーファイト)になって、両者が株主総会で激突するというような展開も予想される」
(ABEMA /倍速ニュース)


